11月3日に開催された第1回土佐市産業祭において、土佐市産業振興市民表彰受賞者の表彰式が行われました。
今回受賞されたのは、大勝敬文さん、久保恵敬さん、辻韶得さんの3名です。
受賞された皆さんのご紹介をさせていただきます。
■大勝 敬文(おおかつよしふみ)さん
平成9年から高知県手すき和紙協同組合の専務理事を、平成16年から現在に至るまで理事長(代表理事)を歴任。
洋紙の普及による和紙需要の減退、和紙製造の機械化などにより、手すき和紙業界は縮小傾向にある中、高知県手すき和紙協同組合の理事長として、新たな需要の開拓および組合員の販売需要の確保に尽力されました。
加えて、組合員の高齢化・後継者不足により、業界存続が危惧される中、後継者育成プログラムの作成や研修環境の整備など、後継者の育成・確保にも取り組まれ、伝統的技術・技法の継承に多大な貢献をされています。
また、昭和48年から現在に至るまで、手すき和紙製造の道一筋に尽くされており、全国で2軒ほどしか手で漉くことがない胴貼紙を漉くことができる技術者でもあります。大勝さんの制作した胴貼紙は、金閣寺などの国の重要な建造物の修復にも多数利用されています。
■辻 韶得(つじあきのり)さん
昭和60年の創業以来、株式会社土佐電子の社長として、電子部品の組立・加工・検査業務に注力し、近年は自社ロボットの開発を手掛けるほどの技術力、開発力を持ち、全国の顧客から高い信頼を獲得されるなど、製造業の発展に努められました。
平成15年にはベトナムに進出して工場を開設し事業拡大を図るなど、グローバル化においても県内企業のリード役として、ベトナムの幅広い交流に尽力されています。
また、昭和62年から(社)高知県機械工業会の会員を通算36年間務められ、県内主要企業と連携し、先進的な電気制御装置などを備えた各社の機械販売などに連携して取り組まれました。
パート労働者を大切にしながら、ともに成長・発展してきた功績が認められ、平成18年から高知地方最低賃金審議会委員を10年間、平成28年から高知県特定最低賃金専門部会オブザーバーを7年間務められ、国や県と連携しながら、パート労働者などの処遇改善にも尽力されました。
■久保 恵敬(くぼしげたか)さん
長年にわたりハウスししとうを栽培する中で、現在主流となっている天敵を利用した栽培方法に約20年前から取り組み、減農薬栽培につなげられました。
さらに新品種であった土佐じしスリムシシトウに先進的に取り組み、現在の土佐市の主流品種とする功績を残し、その栽培技術を土佐市内外の生産者に対し広めながら、生産者の立場から栽培指導の普及活動も担われてきました。
また、JA園芸部の副部長・部長の任を長期にわたり歴任され、かつJA運営委員長の立場からも土佐市の農業発展に寄与されてきました。
併せて、昭和48年に土佐市農業委員の任にも就かれ、耕作放棄地が増えるなか、現在も農地の保全に務められています。
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