◆土佐町長 和田 守也
新年おめでとうございます。町民の皆様方におかれましては、輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
さて、昨年を少し振り返りますと、元日に石川県能登半島において能登半島地震が発生いたしました。また、7月や9月には秋田県、山形県そして石川県能登を中心とした記録的な豪雨・大型台風により人的・物的に甚大な被害が発生し多くの方が犠牲となり、被災されました。未だ復旧・復興が進んでいない地域もあり被災住民が一日でも早く生活再建が果たせるよう心より願っております。
そして、地域の人々の命と暮らしを守ることは、町の課せられた使命であり安全安心な地域社会を実現し、持続可能な活力あるまちづくりに努めていかなくてはならないと改めて感じたところです。
昨年は、選挙もございました。10月9日には衆議院が解散となり、10月27日に衆議院選挙が行われ自公連立与党が過半数割れとなりました。
15年前の民主党政権へ交代して以来の過半数割れで、不安定な政権運営を強いられることとなり今後の国政の行方は不透明な状況となっております。
特に予算編成では、野党にキャスティング・ボードを握られている状況で果たして地方が望んでいる予算が組めるのか内容に注視したいと考えております。
町政では、懸案でございましたみつば保育園の建て替え工事については、昨年12月に発注が終わり本年度から工事に着手いたします。令和8年の秋には完成する予定でございます。常盤橋の架け替えにつきましては、本年度工事に着手したいと考えております。
ところで、土佐町は今年の4月で合併70周年を迎えます。
ご存じの通り土佐町は昭和の合併で誕生した町でございます。昭和30年4月1日に当時の土佐郡森村、地蔵寺村と長岡郡田井村が合併して土佐村が誕生いたしました。そして昭和36年4月1日には、当時の本山町の一部であった大渕から下川地区の5地区が土佐村に編入合併し、昭和45年に町制を施行して現在に至っております。
こうした歴史を経て、本年4月に土佐町誕生70年を迎えるわけですが、70年という節目の年に町民の皆様と共に持続可能な町政運営と発展を願い合併70周年記念式典を4月に行いたいと考えております。
4月からは、新年度がスタートいたしますが、令和7年度に特に町として力を入れておりますのが、人口減少対策でございます。新たな取り組みとして、子育て支援の拡充を進めます。入学祝い金や新築・リフォーム定住支援事業、結婚支援金、町外への通勤助成金制度等を創設いたします。
また、新たに特定地域づくり事業協同組合を設立したいと考えております。
この事業協同組合は、雇用の場の確保と人口の減少に伴い、農林業や商工業等地域の産業の担い手を確保するため人手が必要なときに人材を派遣することで労働者不足を解消するための制度です。
そのほかにも、精神障害者への医療費助成制度や引き続き高齢者福祉の充実、脱炭素社会への取り組み、第7次振興計画やSDGs未来都市の具体的な施策の実行、持続可能な農畜林の取り組み、集落の活性化、湖の駅を中心とした自然体験型観光の推進、地域スポーツの振興、集落活動センターの機能強化等を推進していきたいと考えております。
そして、「誰一人取り残さない持続可能なまちづくり」の取り組みを通じて、町民の皆様が安心して住み続けることができる土佐町をつくっていきます。
今年も、昨年同様災害もなく穏やかで活気あふれる土佐町になることを心より願うとともに、町民の皆様におかれましては、今後とも町政発展のためより一層のご指導、ご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げまして年頭のご挨拶といたします。
◆土佐町議会議長 和田 賢二
新年あけましておめでとうございます。町民の皆様におかれましては輝かしい令和7年巳の年の新春をお迎えのことと存じます。心よりお慶びを申し上げますとともに、常日頃からの議会に対します、ご理解ご協力に感謝申し上げます。また、昨年4カ所での議会報告会・意見交換会に多数ご参加いただき誠にありがとうございました。今後も一層情報公開・開かれた議会に努めてまいりますのでご指導よろしくお願い申し上げます。年頭にあたり議会を代表して一言新年のご挨拶をさせていただきます。
振り返ってみますと、昨年は平穏な一年ではありませんでした。元日の一家団らんの午後4時10分マグニチュード7.6の大地震が能登半島一帯を襲い一瞬にして大惨事となり、いまだ復興の目途が立たない中、9月下旬にも追い打ちをかける複合災害ともいうべき豪雨災害にも見舞われました。住まいと生業の再建が一日も早いことを祈っています。
また、4月の宿毛における震度6弱の地震、8月の日向灘地震と制度創設以来初の南海トラフ臨時情報(巨大地震注意)が発令され、さらなる地震への対策、特に事前防災の重要性を痛感した年でありました。また年々厳しさを増している温暖化による大型台風や線状降水帯による豪雨災害、昨夏の記録的な猛暑による農産物への高温障害等一連の自然災害に改めてお見舞い申し上げます。
さて昨年7月からは仮園舎での保育活動が始まり元気はつらつの子どもたちの声が聞こえてまいります。いよいよ今年はみつば保育園本園舎新築工事が令和8年秋の完成を目指し着工になります。今後数年間は多額の予算を伴う常盤橋の架け替えや柚ノ木橋の改修等、大型公共事業が目白押しであります。加えて一段とその切迫感を高めている南海トラフ大地震への実践的な行動計画・防災減災対策が急務であります。
そのためにも地域の生活と産業を支え避難復旧道ともなる主要幹線道(高知本山線樫山トンネル・国道439号・高知伊予三島線)の改良促進は喫緊の最重要課題であります。
さて今年は、戦後80年、昭和元年から数えて100年になります。その初期の20年は痛ましい忘れられない戦争の連続でありました。筆舌に尽くせない多大な犠牲のもと制定された新憲法のもと、その後の80年間は戦争のない「平和」な時代でありました。決して新しい「戦後」だけにはならないよう祈念したいものであります。
そんな中、愛する土佐町は昭和30年の合併で田井村、森村、地蔵寺村の3村が合併して節目の年70周年になります。新年度4月には、これまでの先人が築きあげてきた、限りないご功績に感謝しつつ町勢を未来に引き継ぐ記念式典が計画されております。くしくも今年は地方創生2.0(再起動)の初年度、議会といたしましても持続可能な町づくりを目指し一丸となって取り組んでまいります。
結びになりますが町民の皆様の今年一年のご多幸とご健勝を心からご祈念申し上げ新年の挨拶とさせていただきます。
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