あけましておめでとうございます。令和6年(2024年)を迎えるにあたり、謹んでごあいさつ申し上げます。
町民の皆さま方には、町政全般に対してご理解ご協力をいただいておりますことに深く感謝申し上げます。
さて、2023年を振り返りますと、世界的な植物分類学者・牧野富太郎博士がモデルのNHK連続テレビ小説「らんまん」が4月から9月まで放送されたことが、最も大きな出来事だったと思います。越知町もロケ地となり、主演の神木隆之介さん・浜辺美波さん・志尊淳さんたちが来町され、横倉山や仁淀川を舞台に撮影が行われました。番組の冒頭で歌手のあいみょんの「愛の花」が流れる中、毎日横倉山や仁淀川が映し出されました。これはインパクトがあったと思います!越知町が日本中に知られるようになり、全国からロケ現場を聖地巡礼する方や植物愛好家の方々を中心に、横倉山への登山者や横倉山自然の森博物館の入館者が大きく増えており、期待通り「らんまん」効果は絶大だと実感しております。
番外のお話ですが、後日、神木隆之介さんがインタビューの中で、一番印象に残った場所を問われ、横倉山と答えられたことが、この上なくうれしく、光栄に思ったことでした。
一方で、日常生活や経済に大きな影響を与えた新型コロナウイルス感染症が、昨年5月8日から5類感染症に移行しました。人の動きや経済活動がコロナ前に戻りつつありますが、完全に終息したわけではなく、感染される方はおり油断のできない状況が続いています。また、季節性インフルエンザも流行していますので、十二分にお気を付けいただきたいと思います。
世界情勢を見ますと、ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続く中、イスラム組織ハマスからイスラエルへの大規模攻撃を発端に、イスラエルも空爆やガザ侵攻などの軍事作戦を展開するという戦争が勃発しました。子どもたちや高齢者など多くの生命が奪われ、負傷者も日に日に増加し、難民となった人々も死と隣り合わせの悲惨な状況です。
その影響は私たちの生活にまでおよび、一昨年から続くエネルギーや食料の供給不足、ガソリン代・電力料金やさまざまな資材費、食料品等物価の高騰など、いまだ収まる見通しは立たない状況です。これまで町の支援策として、国の新型コロナウイルス感染症対策臨時交付金を財源に、物価高騰対策に子育て支援を含めた地域振興券や給付金を、原油価格高騰対策では、公共交通事業者、運送事業者等に支援を、また、営農継続を支援するため農業用肥料等高騰緊急対策として、農業者への給付金を支給させていただきました。まだまだ先行きが見えない状況ですので、国・県と歩調を合わせる形で支援策を継続することとしています。
何よりも、一刻も早く二つの戦争が、停戦から終戦と進み、人々に平和な日常生活が訪れ、私たちへの影響もなくなるように祈るばかりです。昨年は、日本国民だけでなく世界を歓喜させた話題もありました。それは、3月に開催された野球の世界選手権ワールドベースボールクラシック(WBC)です。大谷翔平選手を擁する日本代表チーム(侍ジャパン)が、見事世界一に輝きました。さらに、大谷選手はメジャーリーグのアメリカンリーグで日本人初のホームラン王になり、最優秀選手(MVP)をはじめ数々のタイトルを獲得し、昨年末に世界のプロスポーツ選手史上最高額の契約金でロサンゼルス・ドジャースに入団が決定しました。彼は、スポーツ選手としての類いまれな能力だけでなく、人柄・人間性が魅力的であることが、多くの人々を虜にしています。今の彼があるのは、高校1年生の時に書いた「マンダラチャート」と言われる「目標達成シート」の存在にあるようです。野球に関することだけでなく、人間性や運を書き入れていることが注目されています。まさに知・徳・体が調和し、自立した実践であると、私自身もこの点に注目しています。
この大谷選手のように、成長期にある子ども時代に、学びや体験から目的・目標を自ら設定することは、極めて重要ではないだろうかと思います。改めて、子育て支援や教育環境の充実、シニア世代を含めた地域の教育力の向上に努めてまいります。
幼稚園保育園を統合した幼保連携型認定こども園「おちの子」が、本年4月に開園する節目の年でもありますので、「上質な自然の中で、はたらく世代の定住や健康的で元気なシニア世代の活躍できる町」を目標とし、さらに子育て支援や生活支援、健康づくりなどの対策を進めてまいります。何とぞご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、本年が町民の皆さま方にとりまして、実りある年となりますよう心よりご祈念申し上げまして、新年のごあいさつとさせていただきます。
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