よそもん通信とは、固定概念なくまちの魅力に気付くことができる地域おこし協力隊を「よそもん」と置き換え、その活動内容を町民の方々に広く知ってもらうためのものです。
■これからもここで暮らしたい カトウ(地域活動支援・地域活性化)
鎌井田の沈下橋を初めて訪れたあの日から、3年が過ぎました。当時、東京で暮らしていた私たち家族は、ふと自然の中での暮らしをしたいと思い立ち、越知町の移住相談の窓口の扉をたたいたのでした。山の中に溶け込むように立ち並ぶ家々の風景と、川底まで見える澄んだ仁淀川が私たちを呼んでくれたのかもしれません。移住を決意するまで長い時間はかかりませんでした。とはいえ、車の運転もまともにできなかった私にとっては何もかも初めてのことばかり。この暮らしに心配がなかったわけではありません。しかし、町の皆さんの温かいサポートのおかげで、この場所でこれからも暮らしていきたいと思うことができました。ありがとうございます。
私が地域おこし協力隊として行った主な活動は、この二つが柱だったと振り返っています。ひとつは、スマートフォンサポート教室。そして、もう一つは、親子の遊び場づくりです。
「スマホは、持っちゅうけどよう使わんき」「これから、スマホを買おうと思いゆうけど︙」というようなお声があり、スマートフォンサポート会を開催しました。これまでに約20回。300人近くの方の相談を受けてまいりました。相談内容は、「音量の調節」から「スマホでのお金の支払い方」「汽車の時間の調べ方」「演歌の聴き方」までさまざまでした。私もすっかり「スマホの人」と認識されたようで、町中を歩いていても「スマホ教えてー」と声をかけてくださるようになりました。少しでもお役に立てることができうれしいです。
親子の遊び場づくりでは、500人を超える方と遊ぶことができました。
「子どもたちの声がしない」と、集落の方にお声をいただいて、町中や集落の中で、にぎわいをつくっていければと思いました。
私が仲間たちとつくってきた自然遊び広場「グリーンピースパーク」では、自然の中で遊ぶことで、人とも自然とも仲良くなることを目指しています。人工的に整えられた場所よりも、自然の中や廃材置き場の方が子どもたちにとっては遊びやすく、工夫もいっぱいできます。
昨年11月に宮の前公園で開催された「おち・まち・そとあそび」では、越知中学校と佐川高校から学生がボランティアスタッフとして協力をしてくださいました。遊びの輪は少しずつ広がっています。また「遊びから一歩深めた植物のことを学べる時間もほしい」と要望があり、自然を学ぶ講座やワークショップも企画させていただきました。
ぼくは、遊び場の中では、名前の最後の2文字をとって「もおちゃん」と呼ばれています。町中でも「あ、もおちゃんや!」と呼んでくれる子どもたちがいて、とてもうれしいです。また、見かけた時には、いつでもお声かけください。3年間、本当にありがとうございました。
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