町長室から No.74

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■がちゃこんプロジェクト
法勝寺電車が通勤通学に活躍していた時代を知る人が減ってきましたね。
その昔、運転士さんの後ろが子どもたちの特等席で、ガチャコンガチャコンと響くレールの音、左右の揺れと床に塗ったコールタールの匂い。思い出していただけましたか?未舗装の道路を鼻デコバス(ボンネットバス)が土埃を上げて走っていた昭和30年代の風景です。
さて、今年2023年8月12日は、法勝寺電車が米子から手間、そして終着駅法勝寺まで開通して100年を迎える記念の日です。表題の「がちゃこんプロジェクト」は、自らの子ども時代、青年時代を通じて、法勝寺電車に哀愁と深い愛着をもつおじさんたちが、もう一度電車にスポットライトを当てようと活動する団体です。その企画が「夏祭り」。炎天下に見舞われた8月6日(日)午後6時、国立音楽院の生徒さんによる演奏が行われました。そして夕暮れせまる中、いよいよ「悠久の電車と盆踊りの夕べ」が始まります。ステージでプロジェクトの親分こと、田中正夫さんが電車への熱い思いを語られる頃には、ときおり柔らかな風が吹き抜け、小松谷盆踊りの輪は参加者の楽しい交流とともににぎやかに広がっていきます。高校生のカウントダウンで法勝寺電車がライトアップされる頃には雰囲気も盛り上がり、お祭りムードは最高潮に達しました。
おじさんたちの「がちゃこんプロジェクト」。その故郷への思いと熱量が伝わった真夏の夜の素敵なイベントでした。
南部町長　陶山清孝

YouTubeで悠久の電車と盆踊りの夕べの様子をご覧ください。