新年のご挨拶

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南部町長　陶山清孝

新年明けましておめでとうございます。町民の皆様におかれましては、新春を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
旧年中は、町政の推進に深いご理解と温かいご支援をいただき、心から感謝申し上げます。
さて、世界に目を向けると、イスラエルとイスラム組織ハマスによるパレスチナ自治区ガザでの戦闘や、ロシアのウクライナ侵攻に端を発したウクライナ戦争など、解決の糸口も見つからないまま新年を迎えました。テレビ画面に映る逃げ惑う子どもたちの姿。そして無差別に市民の命が失われる現実に、一日も早い平和的解決を希求するものです。
また、私たちの暮らしにも物価高騰の影響が出ています。さらに南部町産の農作物、とりわけコメのイネカメムシによる被害は深刻な状況にあります。鳥取県、鳥取西部農協と連携し農家の支援をしてまいりたいと思います。困難な社会情勢が続きますが、町民の暮らしと健康を守るという政治の使命を全うしながら、夢と希望に満ちた南部町の発展に向けて、町民のみなさんと歩み続ける年にしたいと思います。
子育てしやすく、安全安心な保育環境整備として、つくし、さくら両保育園の統合民営化を進めてきました。本年は新保育園建設のための測量設計業務に着手する予定です。民間保育園への不安が無いように、保育の質や保育運営について行政も責任を持った関与を行う必要があります。南部町で育つ子どもたちの健やかな成長を応援し、子育て世代の皆さまが安心して保育を託せる環境整備を図ってまいります。
特産品の梨・柿を中心に、ブルーベリー、ブドウ、いちご、メロン、トウモロコシなど農業振興と観光を組み合わせた「フルーツロード構想」を進めています。とっとり花回廊30万人、えんがーの富有10万人の誘客を当面のターゲットに、フルーツ×観光の効果を全町に広げてまいります。
バスの手軽な料金とタクシーの便利さを併せ持つ、AIデマンド交通「バクシー」の利用者が増えています。人生100年時代、元気な高齢者の買い物や通院を支える交通機関としてさらに進化させていきます。バスの小型化、EV化を進めながら、同時にバス停を現在の200か所から、集落の班単位500か所を目標に増やし、利便性をさらに向上させてまいります。
南部町は環境省の「生物多様性保全上重要な里地里山500選」に全町丸ごと指定されています。米子市街地から20分ほど車を走らせ、山間を抜けると名峰大山を正面に、そこは里地里山景色の広がるロケーションが魅力のまちです。古事記にも記載された神話の舞台であり、四季折々の景色の中で人と自然が共生する営みに、町内外のみなさんから共感をいただいています。本年は南部町が誕生して20年の節目を迎えます。若者が希望をもってこの町で暮らし次世代につなぎ続けるまちを皆さんとともに創り上げてまいりましょう。
むすびに、本年が町民の皆様にとって希望に満ち溢れた年になることをご祈念申し上げ新年のご挨拶とします。
本年もどうかよろしくお願いいたします。