地域と人、人と人をつなぐ 福祉コーディネーター

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現在町内で活躍している福祉コーディネーターは3名。地域が持つ課題は、同じ町内でも様々です。それぞれの地域での活動について、ご紹介します。

■上長田・東長田地域振興区担当　谷口輝子さん
谷口さんは、昨年度から南さいはく地区の福祉コーディネーターを務めています。まずは自分自身を地域の方に知っていただくため、いきいきサロンや100歳体操など、各集落での取組を訪問して、地域との関りを深めています。訪れた場所で聴いた意見を拾い上げ、地区の福祉推進会議で課題解決に向けた働きかけを行います。広い面積の中に集落が点在し家の距離も離れている地理的特徴を持ち、町内で最も高齢化率が高い南さいはく地区。隣近所で助け合ってきた関係性を維持しながら、その小さなコミュニティをつなげて地域全体のつながりに広げたいと考えています。

■東西町地域振興区担当　長谷川波子さん
「長年暮らす地域へ貢献できれば」という思いで福祉コーディネーターを引き受けた長谷川さん。いきいきサロンや100歳体操、西町の郷の活動へ参加したり、民生児童委員の会に出席したりして、地域の方とのつながりを作っています。
話しをする中で日常の困り事などを聞き、看護師の経験を活かしてアドバイスをしたり、行政や社協など関係機関へつないだりして、橋渡し役として活躍しています。「今後は子どもから高齢者まで、世代を超えた交流の場を設けていきたい。活動への参加だけでなくもっと地域へ出向き、たくさんの方とコミュニケーションを取って、住民の声を届けていきたい」と考えています。

■手間地域振興区担当　石原司子さん
今年度から、手間地区の福祉コーディネーターとして活動する、石原さん。「地域を元気にしたい」という思いと、元々社会福祉協議会で勤務し地域福祉に関わっていた経験から「長年培った事を活かして、お世話になった地域に恩返しがしたい」という思いを持ち、活動しています。天萬にある”てま里”を活動拠点に、「拠り所ランチ」「野菜市」など、週に1回はイベントを開催し、てま里が地域の方の訪れる集いの場となるよう働きかけています。
集落に目を向けると、いきいきサロンや100歳体操などの活動は、担い手や参加者が減少し継続の困難さに直面しているところもあり、運営する方々の相談を受けることも多いといいます。さらにこうした集落内の活動だけでなく、集落組織の担い手が減少する将来が見えてきている中で、石原さんは今より一歩踏み出して手間地区内の集落に出向き「若い世代を巻き込みながら福祉の視点で課題を吸い上げ、解決に向けて一緒に考えていく形を作りたい」と考えています。
来年度以降は取組を拡大し、拠点とするてま里や地域の資源などを活用して近隣の方が集い交流が持てる場を今以上に作りながら、学校の長期休みには子どもたちが楽しめる時間をつくるなど、福祉教育にも力を入れた活動を進めていきます。