古川さんは平成9年から約30年にわたり、保護司として活動しています。お寺の住職でもあり、先代も保護司をしていたことから、声がかかった時に「自分も頑張らなければ」と思い引き受けたと振り返ります。
保護司は、犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支えるボランティアです。南部町では8名の保護司と、更生保護女性会が中心となり地域の更生保護を担っています。
保護司の仕事は”縁の下の力持ち”と語る、古川さん。犯罪や非行をした人が更生し二度と過ちを犯さないよう、刑事施設から地域社会に戻る時の生活環境の調整や、定期的に保護観察対象者と面接し、生活や就労の支援、悩み事の相談等を行っています。また、毎年7月は「社会を明るくする運動」強調月間として、のぼり旗の掲示や学校でのあいさつ運動など、保護司会と更生保護女性会で啓発活動に取り組んでいます。
約30年間の活動で、多くの方の立ち直りを支えてきました。ある時、刑事施設から戻ることになった方の受け入れを家族に断られたことがありましたが、何度も説得を重ね家族が出迎えをしてくれた時には言葉で表せない喜びを感じたといいます。
古川さんは「犯罪の無い町になってほしい。そして、過ちを犯したとしても、理解し立ち直りを支える地域であってほしい」と語ります。
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