◆子育て支援
0歳から就学前までの一貫保育の実現に向けた、公立保育園3園のリニューアル事業につきましては、「なかはま保育園」の改修工事が1月に完了し、「あがりみち保育園」の改修工事が3月完了します。
また、医療的ケア児の受け入れに対応する「わたり保育園」については、実施設計が3月完了し、令和6年度から建て替え工事に着手する予定としています。工事期間中も通常どおり園児を受け入れることから、工事の工程は、新たな園舎を建設した後、現在の園舎を解体撤去する予定としており、工期は約3年を見込んでいます。
公立保育園における0歳児保育については、市内の保育サービスの需要と供給の状況も踏まえながら、開始時期を決定することとしており、まずは、「あがりみち保育園」において、例年待機児童が発生する10月からの受け入れ開始を見込んでいます。
新たな子育て支援策として、公立保育園における3歳以上児の給食において、ご飯の提供を開始します。3歳以上児の給食のご飯は、これまで各家庭から持参していただいていましたが、保護者からは、「夏は食中毒などの不安がある」「冬はご飯が冷えて固くなり食が進まない」「毎朝のご飯の準備が負担となっている」などの声が寄せられており、園でご飯を提供することにより、こうした不安や負担の解消を図ります。
さらに、私立保育園も含め、市内の保育施設に通う3歳以上児の主食費を無償化し、子育て世帯の経済的負担等を軽減してまいります。
また、子どもの居場所づくりの支援として、新たに子ども食堂と児童クラブを開設する事業者に対して、子ども食堂の立ち上げ経費と児童クラブの運営費を補助することとしています。
子どもの医療費につきましては、鳥取県と協調し、特別医療費助成制度により負担軽減を図っていますが、令和6年度からは、受診時の一部負担金を廃止することで、無償化します。
制度の周知を図るとともに、地域の小児医療への負荷が増すことのないよう、適正な受診について、啓発してまいります。
◆高齢者福祉の充実
介護予防の取り組みにつきましては、フレイルサポーターの皆さんにご協力をいただきながら、フレイル予防を中心とした介護予防を積極的に進めるほか、「認知症初期集中支援チーム」が中心となり、認知症の早期発見・早期治療につなげる支援を行っております。
また、講演会の開催などを通じて、介護予防や認知症についての正しい知識を身に付けていただくとともに、「いきいき百歳体操」や「ふれあいの家」などを通じて、一人ひとりが健康づくりに自分ごととして取り組み、誰もが地域でつながり支え合うことで、認知症になっても安心して暮らしていただける環境づくりを進めています。
本年度策定する「第九期高齢者福祉計画・介護保険事業計画」では、フレイル予防等の取り組みに一層力を注いでいくこととしております。
新たに、令和6年度は、地域包括支援センターにリハビリテーション専門職2人を配置し、体制の強化を図るほか、コミュニケーションや生活の質の低下につながるヒアリングフレイルへの対策として、聴こえの相談会を毎月実施することとしています。
10月に開催される、「全国健康福祉祭(ねんりんピック)とっとり大会」につきましては、選手や関係者など、全国からたくさんの方が鳥取県にお越しになります。ソフトバレーボールとeスポーツの会場となっている本市においても、1000人を超える来場者を見込んでおり、大会の成功に向け、鳥取県や競技団体、市民の皆様と連携を図りながら、しっかりと準備を進めてまいります。
また、この大会は、本市の魅力を全国に発信する絶好の機会でありますので、境港市にもう一度訪れたいと感じていただけるよう、おもてなしの準備も進めてまいります。
◆共生社会の実現
男女共同参画につきましては、本年度策定した「第4次男女共同参画推進計画」に基づき、性別による役割分担意識を無くし、性に関わらず誰もが能力を発揮できる社会を目指してまいります。
子育てや介護をしながら働ける労働環境の実現に向け、境港商工会議所と連携し、市内事業所への啓発に取り組むほか、父親向け料理講座の開催や父親の育児をサポートするガイドブックの配布を通じて、男性の家事や育児への参加意識を高めてまいります。
本年度改定する「境港市障がい児者プラン」では、強度行動障がいのある方への支援体制の整備、地域の相談支援体制の強化などを進めることとしており、本プランに基づき、引き続き、障がいのある方もない方も、地域で暮らす人々が、お互いに助け合い、支えあいながら、住み慣れた地域で安心して暮らすことのできる共生社会の実現を目指してまいります。
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