◆快適な生活環境づくり
空家対策につきましては、相談窓口の一本化や除却補助金などの補助制度により、空き家の除却や利活用が進んでいます。
令和6年度におきましても、補助制度のさらなる広報や空き家相談会の開催、「空き家・空き地情報バンク」への登録促進に努め、引き続き、空家の解消を進めてまいります。
特に、令和7年度までの取り組みとしている除却補助金については、残り2年となることから、しっかり周知を図ることとしています。
また、令和7年度に予定している「境港市空家等対策計画」の改訂作業に向け、空家の現状をより詳しく把握するための調査に取り組むこととしております。
あわせて、能登半島地震を踏まえ、昭和56年以前に旧耐震基準で建てられた、空家を含めた木造住宅の除却や耐震化を促進し、地震に強いまちづくりを進めてまいります。
公園等の整備につきましては、境港駅前公園の隣接地に整備する「(仮称)妖怪ふれあい広場」が、3月完成します。妖怪をモチーフとした遊具や人工芝の広場を備えており、水木しげるロードに訪れた観光客や市民の皆様に、憩いの場やイベントなどの賑わいの場として活用していただきたいと考えております。
令和6年度は、境中央公園を年齢や性別、障がいの有無に関わらず、誰もが安心して快適に利用できるインクルーシブ公園として改修することとしており、「みなとテラス」と一体感のある、広々とした芝生広場やインクルーシブ遊具などを整備することとしております。
また、竜ケ山公園周辺エリアでは、竜ケ山球場の南側に、スポーツや健康イベント、災害時の緊急避難場所など、多目的に活用できる屋根付き広場を整備する予定としております。令和7年度の完成に向け、令和6年度は、防災備蓄倉庫やトイレ、駐車場等を整備してまいります。
道路等の整備につきましては、舗装や側溝等の老朽化対策をはじめ、自治会要望や通学路点検に基づく整備を計画的に行うとともに、狭あい道路の拡幅整備についても、地元自治会と連携しながら進め、安全・安心で快適な道路環境の確保を図ってまいります。
令和6年度は、渡町等の舗装修繕や境地区等での側溝改修、通学路の安全対策として中浜小学校周辺のカラー舗装・横断防止柵等の整備に加え、外江町の狭あい道路拡幅整備などを行うこととしております。
また、旧渡漁港埋立地における広場整備や集会所建設については、令和7年度の完成に向け、地元との意見交換をしながら実施設計を行ってまいります。
公共下水道につきましては、居住区域における汚水管渠の令和八年度概成に向け工事を着実に進めてまいります。令和6年度は、引き続き、渡地区と外江地区の整備を行い、年度末の普及率を約89%と見込んでおります。
今後、汚水管渠を含む下水道施設の地震対策や老朽化対策を計画的に実施していくとともに、安定的で持続可能な運営に向け、長期的な収支計画に基づく経営戦略の策定などに取り組んでまいります。
◆防災対策
1月1日に発生した石川県能登地方を震源とするマグニチュード7・6の地震「令和6年能登半島地震」により、石川県を中心に甚大な被害が発生しました。
本市においても、震度3の揺れがあり、津波注意報が発表され、60センチの津波が観測されるなど、自然災害の脅威を身近に感じたところであります。
こうしたなか、令和6年度は、新たな災害対策として、内閣府が構築した「クラウド型被災者支援システム」を鳥取県内全市町村で共同導入し、デジタル技術の活用により、被災者支援の迅速化・効率化を図ることとしています。
また、引き続き、各地区で実施される防災訓練や出前講座等、さまざまな機会を通じて啓発に務めるとともに、自主防災組織への活動支援や防災士の組織化、地域防災の中核的な役割を担う消防団との連携により、地域防災力の向上を図ってまいります。
市民の皆様には、あらためて、防災を「自分ごと」と捉え、日頃から災害に備えていただくようお願いいたします。
令和3年7月豪雨等を踏まえた浸水対策である「雨水管理総合計画」の策定につきましては、令和6年度末の完成を見込んでおります。令和7年度以降、浸水シミュレーションの結果を反映した内水ハザードマップを作成するとともに、計画に基づき、雨水幹線の整備を進めていくこととしています。
浸水被害が特に顕著であった外江地区においては、外江中央雨水幹線の改修工事を進めるとともに、その上流に位置する市道外江14号線周辺の側溝改修工事を行ってまいります。
また、矢尻川雨水幹線の整備については、令和6年度、詳細設計を行い、令和7年度に工事着手する予定としています。
◆原子力防災
原子力防災対策につきましては、引き続き、山陰両県と6市、関係機関と連携して行う原子力防災訓練や「原子力災害発生時の避難行動計画地区別パンフレット」を活用し実施する各地区での住民説明会などを通じて、広域住民避難計画の実効性の向上を図り、市民の皆様の安全・安心の確保に努めてまいります。
中国電力は、島根原子力発電所2号機について、令和6年8月再稼働の予定を公表していますが、本市におきましては、令和6年能登半島地震による志賀原子力発電所への影響を踏まえた国や中国電力などの動向を注視し、適切に対応してまいります。
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