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智頭病院だより

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鳥取県智頭町

■大腸がん検診について
内科医師 山本健嗣
今年も暑い時期になりましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。今年は大腸がん検診についてお話します。

▽大腸がんについて
日本人が一生のうちにがんと診断される確率は約2人に1人というデータもあり、がんは誰もがかかってしまう可能性がある病気だと考えられています。2018年の統計では、死因のうちがん(悪性腫瘍)の占める割合は26・5%で、日本は高齢化社会であるため今後この割合は増えていくでしょう。がん死亡数のうち臓器別では大腸癌が2位(本紙掲載表)で、亡くなる人が比較的多いのが現状です。大腸がんになると、便秘や血便、腹痛、便が細くなるなどの自覚症状が現れる場合があります。
これらは大腸がんの進行期に多い症状であるため、早期発見のため定期的な検診を受けることがなによりも重要です。

▽大腸がん検診
大腸がん検診の方法は「便潜血検査」といって、2日分の便を採取し便に混じった血液成分を検出します。便潜血陽性であれば大腸内に出血源が疑われるため、精密検査の対象になります。大腸がん検診が推奨される年齢は40歳以上の健常者であり、毎年定期的に受診することが推奨されています。便潜血で「異常あり」という結果を受け取った場合は、便潜血検査の再検査は行わずに大腸内視鏡検査を受けてください。

▽大腸内視鏡検査
精密検査の第一選択は大腸内視鏡検査です。下剤を服用し、大腸を空にした後に内視鏡を肛門から挿入します。直腸から盲腸までのすべての大腸内を観察し、がんやポリープなどの病変の有無を確認する検査です。必要に応じて組織を採取し悪性かどうか判定を行います。下剤を飲むのが大変であったり、検査に半日以上は時間を要するため、内視鏡検査には抵抗があるという声をよく聴きますが、がんの早期発見のため有用であるということを忘れてはいけません。

▽最後に
智頭病院は検診で便潜血検査を実施しております。且つ、精密検査の大腸内視鏡検査を実施しており、令和4年度は約70症例の大腸内視鏡検査を実施しました。検診を受けることで、自身のお身体と向き合ってみませんか。何か気になることがありましたら、当院まで相談ください。

問合せ先:国民健康保険智頭病院
【電話】75-3211

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