智頭病院だより

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■〔検査室〕肝臓の働きと脂肪肝
肝臓は体の中で最も大きい臓器であり、体にとって重要な役割を果たしています。例えば、胆汁を作り食べ物を消化して、栄養を貯蔵したり毒素を分解して体外へ排出する役割も担っています。
そんな肝臓ですが病気も様々あります。その中でも生活習慣病である脂肪肝について紹介したいと思います。

▽脂肪肝とは
病院や健康診断などで目にしたことがある人は少なくないでしょう。それもそのはずで、日本では成人の3人に1人が脂肪肝と言われています。
肝臓は食事でとった脂肪をエネルギー源として貯蔵します。またお酒を飲んでも肝臓に脂肪が溜まっていきます。それらが過剰に摂取されると脂肪がどんどん肝臓に蓄積され脂肪肝になってしまうのです。そのため主な原因は食べ過ぎ・お酒の飲み過ぎ・運動不足となります。
自覚症状がほとんどないまま放っておくと肝硬変や肝がんへと進行することもあります。また見た目がスリムでも発症していることがあり「隠れ脂肪肝」とも言われますが、その場合でも検査を行えば発見することができます。

▽主な検査項目
腹部超音波検査でよく発見されます。正常な肝臓と比べ脂肪肝では白く明るく見えます。
血液検査では肝臓の機能を調べる数値(AST、ALT、γ-GTP)が上昇します。
これらの検査結果を合わせて診断されますが血液検査で異常がなくても腹部超音波検査で脂肪肝が発見されることもあります。

▽脂肪肝は治るの?
生活習慣が原因の脂肪肝はそれらを見直せば治る可能性があります。お酒が原因であれば禁酒を、肥満が原因であれば食事や運動不足の改善を行います。いずれも数か月～数年単位でじっくり取組むことが重要です。

▽生活習慣チェック表
ひとつでもあてはまる項目があれば生活スタイルを見直しましょう。
・毎日お酒を飲んでいる
・太っている
・夜食をとる習慣がある
・早食いやけ食いをする
・好き嫌いがあり偏食がある
・甘い物や脂っこい物が好き
・塩分をとりすぎている
・運動不足
・不規則な生活をしている

健康診断などで肝臓の数値が気になった人や、脂肪肝の心配がある人はかかりつけ医に相談したり、内科を受診してみてはいかがでしょうか。