監修:江府町立図書館館長 宇田川 恵理
こんにちは!江府町立図書館の宇田川です。江府町立図書館の本棚にある、ちょっと気になる「こんな本」を、紹介していきたいと思います!
■『不便なコンビニ』
キム・ホヨン著(小学館)
ここ数年、韓国のエッセイや小説が数多く翻訳され、日本でも人気を集めています。女性差別や格差社会など社会的なテーマを扱いながら、エンターティメント性の高い作品が多いことが、人気の秘密かもしれません。
この作品の舞台となるのは、ソウルの下町にある小さなコンビニです。オーナーは、元教師のヨムさん。事業家と言いながら、いつまでも親のお金を当てにする息子に悩ませされ、はやらないコンビニの未来にも不安を抱いています。コンビニの店員も、就職がなかなか決まらないアルバイト暮らしのシヒョン、引きこもりの息子と2人暮らしのソンスクと、どちらも人生に悩み中。
そんな時、ヨムさんは1人のホームレス男性と出会います。自分の名前も過去の記憶もなく、「独狐(トッコ)」と呼ばれるその男性を、ヨムさんはコンビニで雇うことにします。
周りから不安の声が上がる中、独狐さんは少しずつコンビニになじんでいきます。そして、独狐さんの存在や行動が、コンビニの同僚やお客さんに小さな奇跡を起こすのでした。
本作は、韓国で大ベストセラーとなり、ドラマ化も進行しているとのこと。読みながら、キャストを妄想するのも楽しいのではないでしょうか?
◎本にも韓流ブームが到来!
宇田川館長
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