監修:江府町立図書館館長 宇田川 恵理
こんにちは!江府町立図書館の宇田川です。江府町立図書館の本棚にある、ちょっと気になる「こんな本」を、紹介していきたいと思います!
■『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』
森谷 正範著(講談社)
世界四階級制覇を成し遂げ、「怪物」と呼ばれるボクサー井上尚弥。「日本ボクシング史上最高傑作」とも呼ばれるその強さを、どうしたら伝えることができるのか悩んだ著者は、井上選手の対戦相手に取材することを始めます。長くスポーツライターを務めてきた著者にとって、敗者に取材することはハードルの高いことだったそうです。しかし、取材を受け入れてくれた対戦相手は、時間を気にせず井上戦について語り続け、なおかつ試合の詳細について驚くほど克明に覚えていたのだそうです。
取り上げられた選手は10人。著者は、選手が語る闘いの詳細だけでなく、それぞれがたどってきた井上戦までの人生と、敗戦後の人生を、本の中で描いています。読後、確かに井上尚弥という選手の凄みが伝わってきますが、それ以上に心に残ったのは、10人それぞれの、ボクサーとしての生き様でした。ぜひ、おすすめしたい1冊です。
◎宇田川館長
ボクサーの生き様にしびれます!
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