新年あけましておめでとうございます。
今回は、観光事業に携わり活躍する4人をゲストに迎え、アフターコロナ時代の新たな観光戦略をテーマに市長と語っていただきました。
会場:国指定重要文化財 仁風閣
■座談会メンバー
○市谷 沙織(いちたに さおり)さん
一般社団法人麒麟のまち 観光局係長
県・市連携ウェブサイトの構築やSNSを利用した情報発信、周遊促進事業を担う。食に関するコンサルティングにも携わる。
○山田 雄作(やまだ ゆうさく)さん
ヤマタホールディングス 株式会社代表取締役
建築業、不動産業をはじめカフェ運営やインテリア販売など幅広く事業を展開。砂丘西側グランピング施設やキャンプ場を手がける。
○渡邉 志保(わたなべ しほ)さん
道の駅清流茶屋かわはら 駅長補佐
神話のミステリーツアーを手がけるほか、地域の人を講師に陶芸体験や雑貨作りを楽しむ「ゆるゆる田舎塾」、道の駅「グラスマーケット」などに携わる。
○坂根 達哉(さかね たつや)さん
仁風閣・宝扇庵 館長
鳥取城の御城印配布、敷地内庭園でのグランピングやマルシェイベント開催など、文化財仁風閣の周知と魅力発信に取り組む。
■活動や思いについて
[市谷]「地域に根差した地域が稼ぐ仕組みづくり」をテーマに、観光戦略の策定、販売プラットフォームの統一、情報発信の一元化などに取り組んでいます。昨年、砂丘エリアに特化した観光サイトを開設し、コンテンツを増やして、砂丘エリアでどんな体験ができるのか探しやすい環境づくりを目指しています。また、10月に麒麟のまち圏域のファンクラブ組織「このへん共和国」を立ち上げました。多くの人にファンとして登録いただき、趣味趣向、属性、求めているものの情報を集めることで、的確なコンテンツ作成、情報発信に役立てていきたいです。2025年の万博に合わせインバウンドの誘客にも力を入れていきたいと考えています。
[市長]観光振興においても、魅力発信のDX化が求められています。今後も麒麟のまち観光局と一緒になって観光振興を進めていきたいと思います。
[山田]「鳥取で一番、鳥取の人々を幸せにする」というビジョンのもと、鳥取市をより良くするにはどうするべきか考えています。キャンプ・グランピング施設の運営により地域に貢献できると考え、運営事業者に応募しました。施設の運営は、ゲストハウス、キャンプ場、グランピング場の3つを一体的に行います。ゲストハウスはキャンプ用品などを購入またはレンタルする売店があり、また、低価格の宿泊施設となっています。また、名称の「ヤマタ鳥取砂丘ステイション」は、ステイ(滞在)とステーション(拠点)をかけています。この施設に滞在し、市内の他のアクティビティも楽しんでいただけるような拠点として、全国に良さを広めたいです。
[市長]昨年、砂丘西側に新しくフィールドハウスが設置されたことで、東側のビジターセンターと連携し、より砂丘周辺を楽しんでいただける体制ができました。西側エリアへは高級リゾートホテルの進出が決定しています。さらに西側エリアの魅力の高まりが期待されます。国内外に鳥取砂丘の魅力を大いに発信していきたいです。
[坂根]仁風閣は鳥取城跡内の観光地として魅力的な施設ですが、さらに市民に愛され、立ち寄ってもらいたいと思い、庭園や建物を活用したイベントを積極的に行っています。例えば、麒麟のまち観光局と連携したグランピングイベントや、庭園を活用した乗馬体験、庭園、館内を活用した音楽コンサート、城跡ライトアップと連携したマルシェの誘致などです。取り組みを通じて地元の人が多く訪れ、身近な文化財としてリピーターも増えてきました。
[市長]文化財は保全が第一ですが、今の時代は魅力の発信、活用も求められます。仁風閣は文化財として価値が高く、日本の明治期の洋風建築を代表する建物です。市としても保存修復をしっかり行い、多くの人にお越しいただけるよう、観光振興への活用に取り組みたいです。
[渡邉]道の駅かわはらは、観光客や地元の人など年間100万人以上の利用客数がある施設です。神話にちなんだスポットをめぐる神話観光として、「因幡の白兎ミステリーウォークバスツアー」を企画し、八上姫の聖地を巡るコースなど、これまでに14回開催しました。また昨春にはうさぎの御朱印帳を開発。県内各地のうさぎ伝説や社寺の波兎と呼ばれる彫刻をモチーフにしたデザインで、地元の杉を使っています。インバウンド観光客に好評で驚いているところです。また、地元の作家を先生にものづくりを楽しむ「ゆるゆる田舎塾」、県内の蔵元さんを呼び日本酒の飲み比べなどを楽しむイベント、老若男女を問わず霊石山を楽しむ「河原春フェスin霊石山」、雑貨やフード販売などが楽しめる「道の駅グラスマーケット」なども開催しています。
[市長]道の駅は大きく分けて、観光客を呼び込んで活動する「ゲートウェイ型」と、地域の人と活動し元気の拠点となる「地域センター型」があります。道の駅かわはらは両方の機能を併せ持っていると感じます。
問合せ:本庁舎広報室(33番窓口)
【電話】0857-30-8008【FAX】0857-20-3040
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