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子育て世代包括支援センター「あいびれっじ」通信

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鹿児島県いちき串木野市

あいびれっじは、子育てに関する総合相談窓口です。今月は、あいびれっじ公認心理師 岩元先生のコラム
『境界線の法則 ~自分の境界線は「言葉」でしか相手に伝わらない~』をご紹介します。

■ある相談者Bさんとの心理カウンセリングの一場面
「申し訳ないんだけど子どもを見て欲しいの。今、あなたしかお願いできる人がいないの」と…急にママ友から頼まれた時、自分の正直な気持ちを伝えられず、「いいよ」と相手の都合に合わせてしまう自分が嫌になります。そんな自分を変えたいんです。

急なママ友のお願い事に対して、本当はご自身の気持ちがあるはずなのに、それとは裏腹に「いいよ」と相手の都合に合わせてしまう…そんなご自身を変えたいんですね。

自分にも相手にも「(目に見えない)心理的な境界線」があります。この境界線は「ここまでは私のスペースで、ここからはあなたのスペース」という具合にきちんと整備されている訳ではないけれど、それでも私たちは相手との心理的な境目をそれなりにはっきりさせたくなる様な場面に遭遇することがあります。
たとえば雨の日にあなたがバスに乗車し、二人掛けの椅子の窓側に座っていると…次に乗車した人があなたの椅子の空いたスペースに座って来たとします。その時、相手のびしょ濡れの傘があなたの膝に微妙に触れているとしたら…。それも相手はあきらかにあなたの膝に傘が触れていることに気づいていない様子だとしたら…。あなたはどんな対応をとりますか?ちゃんと言葉で伝えることができますか?
自分の正直な気持ち(自分の境界線)を相手に伝えられず、「うん、いいよ」と相手の都合や意見に合わせすぎる人は、当然ながら…表面的には相手との順調な関係性が続いている様に見えます。しかしながら、いつも相手に合わせていると…いつしか「私ばかり損してる」と不満が募ったりして…目に見えないストレスがあなたのココロをお疲れにしてしまうかもしれません。
よ~くココロに聞いてみてください。いつも「うん、いいよ」と合わせすぎてしまうあなたのココロは「ごめん、無理」と言って…相手に嫌な思いをさせたくない(相手を怒らせたくない)という気持ちが優先していませんか?それは…言い換えるならば、あなたの「怖れ」のココロがそうさせているのかもしれません。
一方で、あなたが心理的な境界線を踏み込み過ぎている相手…それはどんな人ですか?もし…あなたの境界線を大切に扱ってもらいたいなら、あなたも相手の境界線を大切に扱ってあげるといいですね。
なぜなら、あなたの言動は、結果としてあなた自身のココロに返ってくるから…。そして、もしあなたが境界線を大切に扱って欲しいのなら、相手に伝えられる方法はあなたの「言葉」しかありません。

○ココロの問い
あなたが相手に境界線を踏み込まれそうな場面で「ノー」と言える様になるには、どんな勇気や工夫が必要ですか?

問合せ:あいびれっじ〔子育て世代包括支援センター〕
【電話】24-8311

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