「いにしえの香り」では、市で行っている文化財等調査保存事業などで発見された価値の高い新資料を、隔月で紹介しています。
■~本市に残る「つけあげ」の最も古い記録~
生福南方神社文書
生福南方神社は江戸時代には諏訪神社と呼ばれており、今も諏訪神社の特徴である並立した鳥居が残っている由緒のある神社です。神社には江戸時代から平成までの祭礼の記録が残されていて、その中には文政10年(1827年)の古い記録もあります。
これらの大切に残されていた記録のうち、慶応2年(1866年)の「上御諏訪御頭屋規定」という文書には、この年に改定された7月の祭礼の際に準備するもの、来賓にふるまう食事などが書かれています。特筆すべきは、引物として「鮒のつけ揚ケ」が挙げられていることです。これは現在、本市で確認されている「つけあげ」の一番古い記録と思われます。
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