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いにしえの香り No.6 ~わが町の文化財紹介

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鹿児島県いちき串木野市

「いにしえの香り」では、市で行っている文化財等調査保存事業などで発見された価値の高い新資料を、隔月で紹介しています。

■「ウシが9頭も出た七夕踊」
「市来の七夕踊」は毎年8月上旬に行われていた郷土芸能で、現在は8月頃に行われています。その歴史は古く、400年以上続いているといわれています。昭和45年には大阪万博へも出場し、昭和56年には国の重要無形民俗文化財に指定されました。
市は記録保存を行うために令和4~5年にかけ調査を行い、「市来の七夕踊民俗文化財調査報告書」を作りました。その調査の過程で分かったことを紹介します。
七夕踊の構成は、最初にシカ・トラ・ウシ・ツルの作り物があり、そのあとに大名行列などの行列物が続き、最後に主役となる太鼓踊が出演します。作り物はとても大きく迫力があり、ユニークな動きをすることから、毎年多くの観客を賑わせます。大里地域では、昔からこの4頭の動物が中心で行われてきたと考えられていました。
しかし、今回の調査で収集された明治27年の古文書によると、その年はトラ1頭、ツル1羽、そしてウシ9頭と記載されていました。現代のように農作業用の機械がなかった時代、ウシは農作業においてとても重要であり、荷物の運搬など暮らしにも欠かせない存在でした。そのため、生活に身近なウシが多く作られ、祭りで活躍したのでしょうか?
それにしても、ウシが9頭も出た時はさぞかし大盛り上がりだったことでしょう。

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