■12 虎居城
虎居城は、現在の宮之城中学校がある台地部分に築かれた山城で、遠くから見ると虎が伏せているように見えることからその名が付いたといわれています。平安時代末期に祁答院地方を支配していた大前(おおくま)氏が築城したとされ、祁答院渋谷氏、島津氏、北郷(ほんごう)氏と幾度も城主が変わり、金吾様として知られる島津歳久も居城としていました。これまでに行われた発掘調査で、城内からは土塁や空堀(からぼり)、土師(はじ)器、各地の陶磁器のほか、県内の山城では例のない木製品が出土。また、庭石とみられる石も見つかっており、城内に庭園があったのではないかと考えられています。今年11月から県立埋蔵文化財センターによる発掘調査が始まり、新たな発見が期待されます。
『虎居城のマップ』は、本紙またはPDF版掲載の二次元コードよりご覧ください。
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