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自治体の皆さまへ

【特集】私たちは災害の記憶を防災につなげる。

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鹿児島県さつま町

平成18年7月に発生した県北部豪雨災害。九州南部地方に停滞した梅雨前線の影響で、紫尾山の観測所では6日間で1,237ミリを観測する記録的な豪雨となりました。断続的に降り続いた大雨により、虎居地区をはじめとする多くの地域が河川からの濁流で甚大な被害を受けました。

■知ることから始まる-この町で起こった災害
平成18年に発生した県北部豪雨災害から17年が過ぎようとしています。本町で起きた災害の記憶を風化させないよう、当時を知らない方にも語り継ぎ、これからの防災につなげていくことが大切です。この特集を通して、役場職員と一緒に、過去の教訓から災害への備えについて学んでいきましょう。自分と大切な人の命を守る道しるべになるはずです。

■忘れてはいけない-被災された方の声
○被災当時はどのような状況でしたか?
当日は家族と自宅にいました。川内川のすぐ近くに住んでいたので、川がみるみる増水していくのが分かりました。「わが家が浸かるわけない」と思っていましたが、これまで経験したことがない雨の降り方だったので避難することに。家を出るときには、水が膝上くらいの高さになっていてびっくりしましたね。幸いにも、近所の方が棹(さお)差し舟を持っていたので、一緒に乗せてもらって避難しました。道路が冠水して棹が底に届かないほど水位が上がっているのを見て、恐怖を感じたのを覚えています。

○「あの時こうしていれば」と思うことはありますか?
家を出るときはとにかく必死で、着替えくらいしか持って行かなかったので、避難所に着いてから、食料や水、普段飲んでいる薬などが必要だと気付きました。災害が発生してから用意するのでは手遅れになってしまうので、日頃から必要なものを準備して、いつでも避難できるようにしておけば良かったと思います。

○普段から気を付けていることはありますか?
自分で必要な情報を集めることが大切だと思うので、テレビだけでなく、スマホのアプリなどでも防災情報をチェックしています。また、町の放送が聞こえるように受信機を付けたり、町のLINEを登録したりして避難情報がすぐ届くようにしています。災害が起きる前に準備して、早めの行動につなげたいですね。

■「備える」を日常に
災害が発生しても落ち着いた行動をとれるように、日頃の備えが大切です。避難の目安となる警戒レベルや、情報を得るためのツール、避難するときに必要なものなどを確認して、いざというときのために備えておきましょう。

○警戒レベルと行動
警戒レベルとは、災害発生の危険度や、とるべき避難行動を直感的に理解するためのもので、避難情報や気象情報などの防災情報を5段階で示しています。警戒レベル4までに危険な場所から必ず避難しましょう。

警戒レベル1:心構え
・防災・気象情報を入手する
警戒レベル2:避難行動の確認
・避難所や避難経路を確認する
警戒レベル3:高齢者等避難 危険な場所から高齢者等は避難!
・避難に時間がかかる高齢の方などは危険な場所から避難する
・その他の人は避難の準備をする
警戒レベル4:避難指示 危険な場所から全員避難!
・災害が発生する危険性が高まっているので、空振りを恐れずに全員すぐ危険な場所から避難する
警戒レベル5:緊急安全確保 既に災害が発生切迫している状況
・警戒レベル5になると、安全な避難が難しい状況
・すぐに命を守る行動をとる

○情報を得るためのツール
災害時は、テレビやラジオ、町の防災行政無線で防災情報を得ることができます。また、気象情報を確認できるサイトや避難情報などの通知を受信できるアプリもありますので、いつでも使えるように登録して、防災情報の確認を習慣にしましょう。
[さつま町防災サイト]
発令中の避難情報や開設中の避難所を確認できます。
[さつま町公式LINE]
リアルタイムで避難情報の通知を受け取ることができます。
[早よ見やん川内川]
雨量や鶴田ダム、川内川の水位を知ることができます。
[鹿児島地方気象台]
リアルタイムの雨量や気象警報、気象予報を知ることができます。
[Yahoo!防災速報]
気象警報や大雨予報の通知を受け取ることができます。

○避難時に持っていくもの
水(1日3リットル)や食料(3日分)、モバイルバッテリー、懐中電灯、ごみ袋、薬、歯ブラシ、生理用品、タオル、着替え、ティッシュ、防寒・暑さ対策用品などが必要です。リュックに入れてすぐ持ち出せるように用意しておきましょう。乳幼児のいる家庭では、調理不要の離乳食や液体ミルクを準備しておくなど、それぞれの家庭にあった備えが重要です。

○ローリングストック
災害時に食料を確保するためにはローリングストックが効果的です。食材や加工品を多めに買い置きし、日常的に使いながら使った分を買い足すことを繰り返して、常に一定量の食料を備えておく方法で、賞味期限の管理が簡単になり、食品ロスを減らすこともできます。

■さっそく今日から備えてみよう!
皆さん、今回の防災特集はいかがでしたか?
災害から身を守るためには小さな備えを積み重ねることが大切です。
今回一緒に学んだことは決して難しいことではありません。まずは、できることから普段の生活に取り入れてみましょう。

防災に関する問合せ:総務課 危機管理係
【電話】内線2215

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