■08 轟の瀬
ゴツゴツとした岩の間を滝のように水が流れる轟の瀬。迫力ある景観から川内川の名所として親しまれています。かつては、あまりの流れの速さに舟の運航の難所となっていましたが、江戸時代から明治時代にかけて幾度も工事が行われ、地域の主要な輸送路として利用されました。大正期に入ると、神子発電所や湯田発電所などの水力発電所の建設によって航路が途絶え、次第に運航が減少していきました。明治32年に本町に生まれた小説家の古木鐵太郎(てつたろう)は、自身の作品「幼年時代」の中で、子どもの頃に轟の瀬で友人と泳いで遊んだり、父親とウナギを捕ったりした話を残しており、当時轟の瀬が身近に親しまれていたことがうかがえます。
『轟の瀬のマップ』は、本紙またはPDF版掲載の二次元コードよりご覧ください。
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