■16 二渡新田
二渡地区には、1731年に作られた二渡新田と呼ばれる用水路があり、現在も地域住民が生活用水や農業用水を引くために利用しています。泊野川から取水する4.7kmもの長大な用水路で、3年にわたる大工事の末に完成しましたが、工事の責任者の阿多右衛門忠喬(ただたか)は、当初の予定より多くの資金と時間を費やした責任を取り、切腹しました。用水路は、高低差を誤って作ると水がうまく流れません。そのため、当時は夜間現場のあちこちに下げたちょうちんを目印に、川内川を挟んだ対岸の洞窟から高さを測って指示を飛ばしていたといわれています。洞窟は監督穴と呼ばれ、宮之城島津家の財宝が隠されているという伝説が残っています。
『二渡新田のマップは、本紙またはPDF版掲載の二次元コードよりご覧ください。
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