■洋食店×井上 晃悟朗
鉄板の上でジューシーな肉汁が湯気とともに溢れるハンバーグ。今回は、宮之城屋地地区の洋食店「キッチンいのうえ」店主の井上晃悟朗さんに話を伺いました。
「高校の調理科を卒業後、都内のレストラングループに就職し、多くのことを学ぶために必死で働いた10年間でしたが、その経験は今の店舗経営に非常に役立っています」と話す井上さん。同期入社の奥様と22歳で結婚、家庭を持ち順風満帆な日々を過ごしていましたが、転機が訪れます。
「東日本大震災後、都会の暮らしから地方で子育てすることを意識するようになりました。また、いつかは母から店を継ぐつもりだったため、夫婦で決断し、28歳でUターンしました」現在、4人の子どもに恵まれ、両親が築き上げた洋食店を引き継ぎ、1日の大半を店内で過ごしています。
「旬な青果物を仕入れるために、ランチ営業前に青果市場や物産館をチェックするのが日課です。ランチ、ディナーはコース料理が主体ですが、洋食以外にも焼酎やお酒にペアリングできる料理を提供したり、父や母の頃には無かったメニューなども提供しています」これまでの経験を活かした井上さんの「まちの洋食屋さん」は、新たなステージに向かいつつあります。
「亡父が開店し現在43年目。開店以来3代にわたってご利用いただいている方もいらっしゃいますが、町内の温泉旅館などへ宿泊された方にご利用いただくことも増えてきました」最近では外国人観光客が来店するなど、井上さんの洋食店にも時代の変化が到来しています。
「町の人口は減りましたが、「さつま町も焼酎でKANPAI」などのイベントを通じて、町内には魅力ある飲食店やお客様がたくさんいらっしゃると感じています。次は創業50周年を目標に、食を通じてこの町を盛り上げていきたいです」
ハンバーグ定食は開店以来の人気メニュー。柔らかい食感と、特製のソースが絶妙にマッチしている。
○井上 晃悟朗(いのうえ こうごろう) さん(38)
宮之城屋地地区出身。
定休日の日曜日は、子ども達の部活の送迎などで慌しく過ぎることが多いものの、子どもの成長を感じながら子育てを楽しんでいる。
インスタグラムでは、ランチ情報など、随時更新中。
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