漢字表記:柚子・柚
原産地:中国(長江中流域)。国内では東北~九州で栽培。
栽培適地:日当たりよく、排水良好な場所
繁殖法:接ぎ木、実生
かつての中国では、『柚』はユズを表すものだったようですが、いつの頃からかブンタン(ザボン)を指すようになったようです。日本へは古文書などから、平安時代初期には渡来していたようです。他の柑橘類より耐寒性があり、経済栽培地域もそれに合わせ、やや冷涼な山間部に多く見られます。高知県馬路村は全国的によく知られています。また、九州では調味料としてユズとトウガラシと塩でできた『柚子胡椒』が種々の料理に用いられています。近年は欧米のレストランでユズの風味を生かした利用が活発になっているそうです。ユズは結実するまで長期間を要し、「桃栗3年、柿8年、柚子の大馬鹿16年」と揶揄される有様です。市販されているものは、カラタチに接ぎ木され、そのように年数を要することはありません。
写真・資料提供:香月茂樹さん(元薬草試験場長)
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