■アッチャメ踊り(2)
前号の続きを掲載します。
種子島には、琉球からの文化が数多く伝わっており、その内のひとつアッチャメ踊りについて、さらに調査すると、「あっちゃめ」が琉球踊りの原点で、「あっちゃめ小(ぐわぁー)」という曲があり、沖縄では今も歌い継がれているということをお伝えしました。
沖縄タイムスの朝刊には、戦前の沖縄には若者たちの娯楽が少なかったので、明月の晩に野原に出て、「あっちゃ舞」大会を開き、若い男女が思い思いの歌詞を紡いで、三味線に合わせて踊り、それが縁となって、若いカップルが誕生したと書かれています。
農村の情操を豊かにし、元気な村づくりのためには大切な催しで、地方の民俗文化を大事に継承することに沖縄県も理解を示し、祖先がつくり愛した生活文化財を保存することが大切だとしています。
江戸時代末期から明治時代初期の頃、偶然、琉球文化の「アッチャ舞」が中種子町に伝わり、無形文化財として指定され、継承されています。
下田集落でも保存に努めているようですが、少子高齢化により、踊る機会も少なくなっています。しかしながら、町の連合青年団が各種機会を通じて伝承を行っています。
さらにこの時期、町内の各学校では運動会が開催され、野間小学校でも、児童の元気な「あっちゃ舞」が披露されます。このような郷土の文化を保存・伝承することで、町に活気が戻るのが楽しみです。
町文化財保護審議委員
濵脇時則
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