公立病院だより

29／33

■血糖は測ることが大事(血圧も)
今回は糖尿病歴40年越えの患者視点で語ります。糖尿病の方は血糖の管理について医師や看護師から何度も言われている事と思います。でも血糖って自分ではわからないですよね。70mg/デシリットルぐらいになると低血糖だと自覚できるのですが、高血糖の許容(個人差あり)200以下では何も感じません。さすがに300以上になってくるといろいろ自覚症状が出てきたりしますが、高血糖だからといって特別な症状はありません。低血糖はいろいろな症状が出るので直ぐに治療しますが、高血糖は症状がないので軽く考えてしまいがちです。これが糖尿病の怖いところです。高血糖が長く続くと神経が壊れて痺れや痛みを感じたり、逆に痛みが判らなくなったりします。しまいには、腎臓が壊れて1日4時間、1日おきに透析することになり、盆も正月も、水や食べ物の制限を一生行うことになります。でも私が最も恐れているのは「失明」です。眼の奥の毛細血管が壊れて、見ることができなくなる事です。神経障害と透析って中々想像できませんよね。でも眼は?目を瞑ってみてください。何も見えませんよね。一瞬じゃありません。ずっとなのです。ご飯を食べるのもお風呂もトイレも散歩も眼を瞑ったまま行うことを考えてみてください。もちろん本もテレビも家族の顔さえ判りません。
もう一つ怖いお話をします。痛みを感じない腎臓が壊れて、眼が見えなくなったと言っても病院では治せません。腎移植はポピュラーですし最先端医療に賭けるのも無くはないのですが、神経も腎臓も眼も壊れたらそれまでです。守るためには高血糖を長引かせないこと(HbA1cを下げる事)です。でも高血糖は自覚できない、ならば測ればよいのです。今は2週間24時間血糖を測れるセンサーを保険医療で使えます。対象外の方でもインターネットで購入できます。
もう一つ、腎臓や眼を守るためには「血圧」も重要です。血圧も自覚しにくいです。共に測って状態を自覚することが大切です。

■公立種子島病院の診療情報
火曜日の整形外科を受診される方は、必ず事前に電話で問い合わせをお願いします。

野田先生の診療日：5日(月)午後～9日(金)午前・19日(月)午後～23日(金)午前
※4日(日)は当番医
中島先生：8日(木)
藤原先生：第2・第4金曜日不在