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資料館だより(534号)

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鹿児島県中種子町

■アッチャメ踊り(1)
種子島には、琉球からの文化が数多く伝わっています。西之表市の、庄司浦の「ヨンシー踊り」、南種子町島間地区の、「かじょうがね踊り」「おにさこにさ」など、黒潮にのって多くの琉球の文化が種子島に伝わっています。
中種子町にも、「アッチャメ踊り」や「琉球人踊り」などが伝承しています。令和4年11月号に、下田集落に伝わる「アッチャメ踊り」を掲載しました。
その後、県文化財課の協力を得て、沖縄県南東文化研究所の金城さんを紹介され、同氏の協力により、アッチャメ踊りについて、さらに調査することができました。
1993年4月28日に、沖縄タイムスの朝刊に「よみがえったあっちゃ舞」の記事があり、「あっちゃめ」が生まれたのは、中国の煬帝が治めていた隋の時代に刊行された「随書」のなかに、琉球には「手をあげて振り、歌いながら駆けて舞う」踊りがあると書かれていて「あっちゃめ」が琉球踊りの原点であると、紹介されています。
「あっちゃ」は自由に踊る様子。「め」は、「舞う」の意味があり、私たちが使っている「アッチャメ踊り」は、「め」と「舞う」が重なった表現となっています。戦後、琉球沖縄ではこれらの踊りを「カチャーシー」と呼んでいますが、カチャーシーとは踊りではなく、三味線の速弾きのことのようです。
その代表的な踊りが「あっちゃめ小(ぐわぁー)という曲があり、沖縄では今も歌い継がれています。

町文化財保護審議委員
濵脇時則

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