◆ママミーアキャット九州支部◇飽くなき向上心。農薬散布女子の挑戦!昨年発足し、農業用ドローンを使った防除作業など県内各地で活躍しているドローンチーム「ママミーアキャット九州支部」。肥實志津子さん、肥實麻衣さん、上下絵里さんの3人で活動しています。
農業用ドローンは作業の効率化や負担軽減に有効ですが、導入コストが高価なことや手続きの煩雑さなどから、近年、代行サービスの需要が高まっています。「ドローンを仕事にできないかと考えたときに、頭に浮かんだのが農業だった」と話す志津子さん。もともとドローン空撮が趣味で操縦には慣れ親しんでいたそうです。一方、ドローンとは無縁だった麻衣さんと上下さんは、志津子さんに誘われて北海道で行われた研修に通い、知識と技術を身に付けました。「不安もあったが、操縦も意外と簡単で女性だけでも活躍できると感じた」と当時を振り返ります。
チーム発足当初は苦労もたくさんありました。「毎日が勉強の連続」と話す3人は、これまで農業は全くの未経験。また、県内でも珍しい女性のみのドローンチームに「本当にできるの?」と信用してもらえないこともあったそうです。しかし、そういった苦労があったからこそ積極的に農家さんとコミュニケーションを取るようになり、意見を交わすことで知識の幅が広がった。よりニーズに合ったサービスを提供できるようになったといいます。今ではスピーディーかつ丁寧な作業が評判になり、今年6月からJA鹿児島県経済連が担う防除作業の一部を受託することになりました。
ママミーアキャット九州支部には、伝えたいもう一つの想いがあります。「ママミーアキャットのママは母親という意味」と話すのは現在、2児を子育て中の上下さん。結婚、出産を経てこれからのキャリアについて悩んだ時期があったそうです。そんな時に誘われたのがドローンでした。「仕事と子育ての両立は大変だけど、ママ自身の夢や目標を諦めてほしくない。この活動がママたちにとってのいろいろな選択肢を知るきっかけになれば嬉しい」とエールを送ります。
九州各県にもチームを増やしたいと意気込む3人。新たに2人の仲間も加わるとのことで、今後の活躍に注目です。
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