■農家民泊 受入れ家庭の声 #01
楽しみながら、「人の温かさ」を届ける。
鐙 博文さん 清子さん
会社員だった博文さんが定年退職した時期、知り合いから誘われた農家民泊。「お父さんと、定年後の楽しみを見つけないとねと話していた時期だったので、やってみようか!という感じでした。」と笑顔で話す清子さん。夫婦の農泊人生はスタートしたが、最初は探り探り。生徒と何を話せばいいのか、何が食べたいのか、どこに行きたいのか。生徒と交流したり、経験を積んだ先に見えてきたのは自分たち流の農家民泊の形だった。
夫婦が重要視したのは、人の温かさを伝えること。「初めの頃は受入れた子どもたちに対して、お客さんをもてなすような接し方をしていました。しかし、結果的に子どもたちが気を遣ってしまって。それからは飾らない素の私たちでいようと決めました。会話も我が子と話す時のようにありのまま。そうすると、自然と心と心が通じ合うんです。食事も、子どもたちと一緒にすべて手作りします。せっかくなら豪華なものよりも、質素でいいので手作りを食べてもらいたくて。子どもたちと話をしていると、塾に部活に色々と大変で、思春期の一番大切な時期に家族との会話や食事をとる団らんの時間が十分に取れていないことがわかりました。家族の団らんを少しでも感じ、帰ってからも大切にしてもらえたら嬉しいです。」
ある時、家に来客があったという。以前受入れた生徒とその保護者だった。「わざわざ、会いにきてくれたんです。普段は自分から話をしない子みたいなんですけど、農泊から帰ってきたら自分から楽しそうに農泊の話をしてくれたみたいで。嬉しかったですね。農泊って人も変えられるんだって、私たちの方が驚いちゃって。交流を楽しみながら、人の成長を支えられる農泊って凄いですよね。」
■農家民泊 受入れ家庭の声 #02
一期一会を楽しむ『第二の人生』。
湯田まつえさん
「若い時から将来やりたいことを夫とよく話していました。元気なうちに新しいことを始めたいねって。」笑顔で過去を振り返るまつえさん。勤めに出ていたが早期退職し、6年前に夢だった自分のお店を構えた。
古民家ペンション「ぐらんぱ」を始めて1年も経たないうちに、知り合いから農家民泊の誘いがあった。「当時は、色んなことにチャレンジしたい!と思っていたので、夫の後押しもあり、すぐにやります!と返事しました。」
勢いで始めた農家民泊だったが、食事と体験の部分で悩みがあったという。「初めの頃は、受入れのたびにメニューを決めていましたが、みんなで一緒に作れる手軽な料理や方法がないかずっと考えていました。そこで思いついたのが、メニューの固定化でした。うちの晩ご飯は決まって「焼肉」です。買ってきたお肉や、子どもたちと一緒に作ったサラダなどを並べてバイキング形式をとっています。準備や片付けは子どもたちと一緒にするので、メニューを考えなくなるだけで、気が楽になりました。体験活動も、私が農業をしないので色々と模索し、今は趣味を生かしたお菓子づくりをしています。あとはみんなでお弁当作りも。家に帰ってからも生かせるので、体験だけで終わらない部分もいいなと思って続けています。子どもたちにも大好評です。」
普段、一般の宿泊者も対応しているまつえさんだが、修学旅行生の受入れは楽しみが多いという。
「農泊は心の距離が近く、深い交流ができるので、いつもワクワクしています。体験を提供しているのに、こちらが元気や刺激をもらってばかりで。農泊でたくさんの一期一会を経験でき、幸せに思います。第二の人生は始まったばかり。これからも農泊と共に、人生を楽しみたいと思います。」
■出水の農家民泊を選んだ学校の声
[R7年度受入れ校]兵庫県川西市立 明峰中学校
◇松岡匠先生
「明峰中学校が民泊で出水市にお世話になるのは来年で3度目になります。出水市の皆さんはいつも市を挙げて私たちを迎えてくださいます。また、各家庭の包み込むような温かさ、民家による体験の差が少ないことなどは、私たちが出水市の民泊に信頼を寄せている理由の1つです。民泊先から帰ってきた子どもたちは、畑で採れたじゃがいもでポテトチップスを作ったとか、夜、家の前の小道に寝そべって満天の星空を見たとか、そんな話を嬉しそうに話してくれます。来年度も民泊先から帰ってきた子どもたちがどんな話を聞かせてくれるのか楽しみです。」
◇東壽乃さん
「来年6月にお世話になります明峰中学校の東です。私もそうですが、鹿児島県に行ったことのない人が多いので、どんなところなのか今からワクワクしています。民泊も初めての体験ですが、畑仕事をしたり、一緒に昔ながらの遊びをしたり、ご飯もとても楽しみにしています。たくさんお話をして、交流できたらうれしいです。受入れ家庭の皆さん!楽しみにしていてくださいね♪」
■農家民泊は、「終わった後」も楽しい。
住む場所や、文化、考えの違いなど生徒との世代間交流は、農泊でしか味わえない貴重な時間です。「受入れ時の時間は、楽しくてあっという間。」と2組とも口を揃えていました。そんな農泊は、終わった後にも楽しみが待っています!それは、受入れ生徒からの「手紙」です。デジタル化が進む今の時代に届く直筆の手紙は胸に響き、受入れの際の楽しい記憶を思い出すことができます。
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