■『歩み寄りの第一歩』地域おこし協力隊 原田志穂子
数年前、社会の常識に苦しむ方々との出会いがあり、またその方々に対して強い魅力を感じたことがきっかけで「常識の中で魅力が埋もれてしまうことのない、多様を楽しめる社会」を願うようになりました。
そして農業研修で花の木農場を訪ねた際、「思い描いた『やさしい社会』がここにある!」と驚きました。障がいを持つ利用者の皆さんと職員の方が、共に汗を流し個性全開で働いていたのです。できることを、一生懸命に、穏やかに。初めての農作業でスピードは遅く失敗もする私でしたが、利用者さんはイライラすることなく、黙ってフォローしてくれました。
その後、多様な人々が「食」や「音楽」を通じて交流するイベント、「ハナノキフェス」に実行委員として携わる機会をいただきました。コンセプトは「参加者が〝既存の枠から解放されるリフレーミング体験″を満喫する」。利用者さんが中心でありながら、交流を通してこれまでの常識を楽しく取り払い、再定義しよう、という来場の方々に働きかけるイベントでもあります。
話は変わりますが、日本語教師として多文化共生の取り組みに関わっていた頃、行政や地域の中で外国人への支援ばかりが語られることに私は少しもやもやしていました。少数派への支援はもちろん大切ですが、多数派からの歩み寄りがないことには、本当に過ごしやすい場所にはならないと感じていたからです。時代によって、コミュニティによって、常識は違いますし、全ての場面において多数派でいられる人はいません。歩み寄ることは、自分自身の生きやすさをつくることでもあります。またその歩み寄りの第一歩は「知ること」だと思うのです。
ハナノキフェスは、利用者さんの一生懸命働く姿、キラキラの笑顔、コミュニケーションの取り方など、普段の生活の中では感じる機会が少ないその魅力を「知ること」ができるイベントです。これをきっかけに、農園の中の『やさしい社会』が、地域に広がっていけばいいな、と感じています。
〇ハナノキフェス2023
・10月29日(日)
・10時~15時
・花の木農場
■『素晴らしい、南大隅町の海』地域おこし協力隊 福元信一郎
小さい頃から泳ぐのが好きでした。
社会人になり、川や海に関わることがなくなりました。
レストランを辞めてから以前から興味のあったシーカヤックをするようになり、南大隅町の海にも来るようになりました。
南大隅町に移住しようと決めた理由の1つに海の魅力があります。今年は念願のダイビングにチャレンジして、初級ですがライセンスも取ることができました。伊座敷の海に潜ると、すぐそこに海の楽園が広がっていました。キビナゴの群れに囲まれたり、クマノミが居たり、こんな近い所に多種多様な魚たちがたくさん住んでいました。初めてダイビングの経験にとても感動しました。
ダイビングリバティの瀬戸口さんも世界的に見応えがある海だよとおっしゃっていましたが、海の中を見たことがない自分は、想像よりも美しい海でした。
仕事の面でもこれからもっと海と関わりたいと思いました。町内外に「南大隅の海ってとても素晴らしいよ」と伝えたいです。
海に潜ったことのない方、ぜひ一度潜って見てください。世界が開けます。
問い合わせ先:役場企画観光課
【電話】24-3113
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