今年は本町出身の絵本作家「八島太郎」の没後30年にあたります。
今回からシリーズで「八島太郎」を紹介します。
■シリーズ(1) 八島太郎の人物像
八島太郎は本名を岩松惇(いわまつあつし)といい、明治41年、現在の南大隅町根占針馬場に生まれました。
神山小学校卒業後、大正10年、県立第二中学校(現・甲南高校)に入学し、絵の技術を磨きました。
昭和2年、東京美術学校(現・東京芸大)に入学し、美術を学びましたが、昭和4年に退学。その後も画家として絵を描き続け、昭和5年には同じ画家の笹子智江と結婚しました。
昭和14年、妻智江とアメリカへ渡り、夫婦とも仕事をしながら絵の勉強をし、絵本制作をはじめました。昭和30年、代表作となる「からすたろう」を出版。この物語は、神山小学校が舞台となっており、小学校時代の体験が基になっています。この作品は絵本の世界で最高の賞と言われる「コルデコット賞次席」の栄誉に輝きました。そしてこれを機に「八島太郎」は世界的な絵本作家となったのです。
八島太郎は他にも処女作「村の樹」・「あまがさ」・「モモの子ねこ」などたくさんの絵本を制作し、その作品は世界中の子どもや大人たちに読まれ、親しまれています。昭和37年には故郷「根占」へ23年ぶりに帰り、この時の事を「金色の村」という記録映画として残しました。その後も精力的に創作活動を続けていましたが、平成6年6月30日に85歳の生涯を終えました。
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