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【特集】このまちで音楽を届けて10周年 垂水吹奏楽団(3)

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鹿児島県 垂水市

■3 インタビュー/垂水吹奏楽団 団長
田中敏昭(としあき)さん
「瀬戸口藤吉翁のふるさとに吹奏楽団を―」
プロフィール/垂水市在住で、現在は建設会社に勤務。担当楽器はトロンボーン。好きな飲み物は焼酎。

垂水吹奏楽団の活動について、同楽団の生みの親であり、結成から団長を務めている田中さんにお話を伺いました。

垂水市を中心としてさまざまなイベントに出演し、観客の心を躍らせ、彩りを添えてきた「垂水吹奏楽団」。その始まりは、田中さんの強い思いから結成されたものでした。
「当時は地元に吹奏楽団が無く、社会人は市外に行かないと吹奏楽の活動ができなかったんです。垂水市は瀬戸口藤吉翁のふるさとでもあるので、社会人や吹奏楽に慣れ親しんできた子どもたちが、吹奏楽を続けられる環境が地元にあればいいのに…と思うようになりました。この思いを周囲に話すうちに、どんどん思いが強くなって、『よし、吹奏楽団を結成しよう!』と、10年前に垂水吹奏楽団結成会を開いたんです」と懐かしそうに当時を振り返る田中さん。話し合いを重ね、結成会から約5か月後、11月23日に現在の垂水吹奏楽団が結成されました。社会人楽団のため、集まって練習をする機会が少ない中、練習を重ね、同楽団初の演奏会「御礼演奏会」が翌年の3月に行われました。そこで、田中さんは二つの大きな目標を観客に伝えました。
「一つ目は、瀬戸口藤吉翁記念行進曲コンクールに出ること。二つ目は、地元の子どもたちと一緒に行う地域の合同定期演奏会を開くことでした。一つ目の目標は、有り難いことに活動1年目に叶うことができました。目標だった舞台にとても緊張しましたが、何事もチャレンジだと思い出場しました。このチャレンジ経験がなければ、二つ目の目標、今の『たるみず吹奏楽団フェスタ』は実現していなかったと思います」
たるみず吹奏楽団フェスタは、市内各学校の吹奏楽部や音楽関係団体が参加する春の恒例行事で、今年3月に9回目を行いました。そんな夢の舞台が実現した同フェスタの第1回目、今でも忘れられない言葉があると話す田中さん。
「当時の長濱重光教育長が来賓として挨拶をされた時、『垂水市の子どもたちが発表できる場を作ってくれてありがとう』、『何より一番喜んでいるのは、天国にいる瀬戸口藤吉翁だろう』と言ってくださったことが、ずっと胸に残っています。コロナ禍で活動がうまく出来ず苦労したときも、あの言葉を思い出して頑張れました」そう言葉を噛みしめながら田中さんは笑顔で話しました。

○結成10周年記念として開催する特別演奏会に込めた思いは
「これまでご協力いただいた全ての皆様へ感謝の思いをお伝えするために、精一杯恩返しする方法を模索し、この度、結成10周年記念特別演奏会を開くこととなりました。これからも、素晴らしい仲間たちと一緒に楽しく活動し、垂水市の文化活動の振興に取り組み、未来ある子どもたちに寄り添う楽団を目指します。今後ともよろしくお願いいたします」と、田中さんは熱く、力強く話しました。

■4 これまでのフォトレポート
さまざまな活動の様子を組み写真でご紹介します。
※詳しくは本誌をご覧ください。

○垂水吹奏楽団結成当時からの団員メッセージ
一般バンドのため、仕事や家庭の事情で練習ができなかったり、コロナ禍で活動を自粛し、吹奏楽フェスタも中止せざるを得なくなったりと、順風満帆ではありませんでしたが、少人数で力を合わせ演奏したり、協力してくださる団員や家族の支えがあったりして、10年間続けてこられたと思います。これからも、音楽の楽しさを伝えられるような演奏ができたら…と思います。

○私たちのまちで紡がれる音楽を堪能してみませんか?
垂水吹奏楽団のあゆみと、吹奏楽の魅力を紹介した特集はいかがだったでしょうか。実は、今特集を担当した私自身、吹奏楽どころか楽器の演奏経験も少なく、これまで音楽と深く関わることがありませんでした。広報として、垂水市のさまざまなイベントを取材させていただく中で、垂水吹奏楽団と出会い、会場に響きわたる圧巻の演奏とあたたかな音色に心が洗われたのを今でも覚えています。
今回の取材を通して、あの素敵な演奏の根底に、垂水吹奏楽団長の垂水市や子どもたちへの熱い思い、そして団員皆さんの深い吹奏楽愛があることを知りました。今特集でその思いを少しでもお伝えできれば幸いです。
11月に垂水吹奏楽団は10周年を迎え、12月には特別演奏会を開催します。吹奏楽と縁が深い私たちのまちで、その魅力を届ける垂水吹奏楽団。ぜひ、特別演奏会で、その魅力を堪能してみませんか。

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