■第27回 国民体育大会「太陽国体」
○「太陽国体」とは
昭和47(1972)年、鹿児島県で第27回国民体育大会「太陽国体」が開催されました。国体は、広く国民の間にスポーツを普及し、スポーツ精神を高揚して国民の健康増進と体力向上を図り、地方スポーツの振興と地方文化の発展に寄与し、国民生活を明るく豊かにすることを目的に開催しています。
都道府県対抗で競うこの大会で、鹿児島県が天皇杯(男女総合優勝)と皇后杯(女子総合優勝)を獲得します。中でも軟式テニスでは、史上初の完全優勝「五冠」を果たすなど輝かしい記録を残しました。
また、大隅・薩摩・離島の3つのコースで炬火リレーが行われ、県庁で一つになった後、与次郎ヶ浜陸上競技場へと運ばれました。
大隅の炬火は、高千穂河原で採火された炎で、大会旗と共に大隅半島を縦断し、同年10月16日、垂水市の第一走者である垂水南中学校の生徒が、新城のまさかりで炎を受け取り、20区間、460人の走者によって福山町(現・霧島市)へと引き継がれました。
○垂水市での太陽国体
垂水市には全国から約500人の選手や役員が集い、垂水高等学校と垂水中学校の両体育館で10月23日から26日までの4日間、ウエイトリフティング競技が行われ、全国各地から訪れた選手や関係者に、郷土芸能などを楽しんでもらおうと前夜祭も催され、軍艦マーチ、相撲甚句、棒踊りなどが披露されました。
大会では、一般バンタム級・三木功司選手(埼玉県)がスナッチ競技で115kgをマークして世界新記録を更新し、その他にも日本新記録が7個、大会新記録が13個更新されるなど、21個の新記録が出ました。垂水高等学校を主力とする本市の地元選手も、4人表彰台に入りました。
[垂水市の選手]※氏名は本誌をご覧ください。
本大会御臨席のため、同年9月14日と15日に、皇太子ご夫妻(現・上皇上皇后両陛下)が垂水市を訪問されました。
また、10月23日、天皇皇后両陛下(昭和天皇・香淳皇后)が垂水市を訪れ、市役所で昼食の後、ウエイトリフティング競技と鹿児島県水産試験場垂水増殖センターを御覧になりました。
天皇・皇后両陛下、皇太子ご夫妻がお揃いで垂水市を訪問されるのは初めてであり、市役所玄関横に記念碑が建立されました。
▽参考資料
『市報たるみず』
『燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会公式HP』
<この記事についてアンケートにご協力ください。>