■住み慣れた地域で安心して暮らし続けるためのまちづくり
介護保険制度は、増え続ける高齢者の介護を社会全体で支えるしくみとして平成12年4月に創設されました。この制度が始まって20年以上が経過し、高齢者の暮らしを支える大切な制度として定着しているところです。
これからも垂水市では、高齢者に関わる様々な人の支援や社会資源を活用し、地域の中でのつながりを大切にしながら、介護が必要になっても、住み慣れた地域や住まいで、尊厳ある自立した生活を送ることができるよう、「高齢者の自立支援」と「持続可能な介護保険運営」をめざして介護保険サービスの充実に取組んでまいります。
本ページでは、垂水市の介護保険を取り巻く状況と課題を報告いたします。
○要支援・要介護認定者数(要介護度別)
(出典)地域包括ケア「見える化」システム
◆要介護(支援)認定
▽現状
平成29年度から、介護予防・日常生活支援総合事業が始まり、地域包括支援センターが中心となって介護予防活動を行っていること、また、介護保険サービスを必要とする方が認定更新するよう認定の適正化を実施していること等により、要支援者数が減少傾向にあります。一方、要介護1以上の認定者数には大きな変動はみられません。また、人口に影響される認定率においては、令和元年度以降、全国・県と比較して低くなっています。
▽課題
介護保険の基本理念である「自立支援」をもとに、介護予防活動を推進しています。また、適正なサービスを提供できるよう周知をおこなっており、認定率にも効果が出てきていると考えられます。しかし、団塊の世代が75歳以上となる令和7年ごろから、認定率も上昇していくものと考えられますので、要介護者の把握を強化しながら、適正サービス・適正利用を今後もしっかりと実施していく必要があります。
○認定率(要介護度別)/垂水市
(出典)地域包括ケア「見える化」システム
○垂水市の介護費用額の推移
(出典)地域包括ケア「見える化」システム
◆介護費用
▽現状
平成29年度以降、民間一般病院の閉院や介護人材の処遇改善のための介護報酬改定により実績額が増加傾向になり、令和元年度は老人保健施設費や通所介護事業などの利用が増えたことにより更に増加となりました。令和2年度末に新型コロナウイルス感染症の流行が起こり、外出しないなど生活上での自粛が行われ、介護サービスにおいても利用控えなどがみられました。令和2年度以降、全体的に給付費は減少に転じています。
▽課題
住み慣れた地域を離れずに生活を続けられるよう、平成18年度から開始された地域密着型サービス費(グループホームなどの居住系サービス)が平成29年度頃から徐々に増加し、在宅サービス費と合わせると、垂水市の介護給付費の半数をしめます。これは、「施設」から「在宅」へという国の方針や、住み慣れた地域で暮らしたいという要介護者の希望が反映しているものと考えられます。
令和2年度から新型コロナウイルス感染症の影響で介護費用額が減少していますが、団塊の世代すべてが後期高齢者へ移行する令和7年ごろより、要介護認定者が増えることなども考えられ、真に必要なサービスを提供するため、今後も介護給付費適正化を図って持続可能な介護保険運営に取り組んでいく必要があります。
■11月11日は「介護の日」
○いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう
介護について理解と認識を深め、利用者、家族、介護従事者、それらを取り巻く地域社会における支え合いや交流を促進するため、介護に関する啓発を重点的に実施する日として制定されました。
「介護の日」を記念して、鹿児島県ではこの前後にさまざまなイベントや広報活動を行い、これからの介護のあるべき方向性を発信しています。
・介護保険は、Webからも!(QRコードは本誌をご覧ください)
問合せ:保健課介護保険係
【電話】128
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