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自治体の皆さまへ

今村総合病院×垂水市 Ima Taru Vol.6

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鹿児島県 垂水市

公益財団法人慈愛会と垂水市の包括連携協定のもと、今村総合病院の医師等の皆様にご協力いただき、市民の皆様の健康増進及び子育て支援啓発を目的に、4か月に1回、皆様にお伝えしたい情報をコラム掲載いたします。

●産む産まないに関わらず、将来の自分のためにできること
■10~30代の女性への産婦人科医からのアドバイス
10代から30代は女性にとって、ホルモン状態を整え、骨量を増やし病気を予防できるとても大切な時期です。今回は、産む産まないに関わらず、将来の自分のためにできることについてお話しします。

(1)生理痛を我慢しない
生理中は下腹部・腰を使い捨てカイロなどで温めると痛みが和らぎます。市販の生理痛の薬(鎮痛剤)は、痛くなる前に飲んだ方が効きます。我慢せず早めに飲みましょう。痛くなる日は1日3回飲んでも大丈夫。飲み過ぎて効きにくくなることはありません。
そして、小中学生は、生理痛の時だけは大人用の鎮痛剤を飲んで良いです(風邪や発熱時はダメ)。
1日3回鎮痛剤を飲んでも生理痛がひどく学業や仕事に支障がある時は、産婦人科受診を。産婦人科で処方される月経困難症の治療薬はとても良く効きますし、子宮内膜症などの生理痛や将来の不妊の原因となる病気の予防効果もあり、おすすめです。

(2)「3ヶ月生理が来ない」は産婦人科受診のサイン!
極端なダイエットや痩せ、精神的なストレス、激しいスポーツをしていたりすると生理が来なくなることがあります。3ヶ月以上の無月経を放置すると将来の妊娠に影響したり、若いうちから骨粗しょう症になって骨折しやすくなったりしてしまいます。
思春期の女性は特に注意が必要です。丈夫なカラダを作りホルモンを整えるのに必要な栄養をしっかりととり、BMI18.5以上を維持しましょう。

・必要なBMIの計算方法
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
※BMI:全世界共通の肥満度指数

(3)貧血は体質ではなく病気です
生理のある女性の2人に1人が、貧血やかくれ貧血(鉄欠乏症)です。疲れやすい、顔色が悪い、ふらふらするなどの症状がある人は、近くの病院で貧血や貯蔵鉄の採血検査を受けましょう。
生理の量が多い(昼でも夜用ナプキンを使う。ナプキンを2時間以内に交換する。ピンポン玉以上の血の塊がでる)時、検診などの採血でHb(ヘモグロビン・血色素)が11以下の時は産婦人科受診が必要です。貧血は放置すると危険な病気です。早めに受診を。

(4)妊娠適齢期を考慮したライフプランをたてよう
25~35歳は仕事に夢の実現にと一生懸命の時期ですが、女性の体が妊娠に一番適した時期でもあります。卵子の老化という言葉がありますが、35歳を過ぎると妊娠する力がだんだん下がり、40歳を過ぎると不妊治療を行っても妊娠しづらくなってしまいます。自分の夢の実現や仕事のキャリアの構築と将来欲しい子供の数とを考えて、「何歳までに一人目を産んだほうが良いか」等、仕事・結婚・妊娠のライフプランを立てるとよいでしょう。
子作りを頑張っているのに妊娠しない方は、1年間(35歳以上では半年間)妊娠しなかったら産婦人科受診を。不妊治療も卵子が若い方が妊娠しやすいため、はやめの行動が重要です。

(5)将来の自分のために、何を気をつければいい?
20~40歳の女性に急増している子宮頸がんは、あなたの行動で予防できます。子宮頸がんワクチンは無料の年齢(小6~高1)で受けましょう。ワクチンを接種していない人は、20歳を過ぎたら1~2年に1回子宮頸がん検診を受けましょう。垂水市のがん検診も利用してください。
おりものが増えた、下腹部が痛い、生理痛がひどい、生理の出血量が増えた、などの症状がある時ははやめに産婦人科受診を。放置すると不妊症になる病気もあるため、婦人病は早期発見、早期治療が大切です。

(6)もしかして妊娠?と思ったら
ドラッグストアなどに売っている妊娠検査薬(700~1000円)で自分で検査できます。
陽性ならはやめに産婦人科受診を。正常妊娠かどうか(異所性妊娠など母体の生命に関わるこわい病気が無いか)超音波検査をします。産めるかどうか迷っている場合も、いつまでに決めれば良いかのタイムリミットを教えてもらえます。妊娠に関して困った時は、産婦人科医になんでも相談してください。

(7)からだを守るために
性感染症予防や確実な避妊法など、自分のからだと人生を守るために大切な情報は、日本産科婦人科学会監修のインターネット上の健康手帳「HUMAN+」で検索してください。

・「HUMAN+」とは
全国の産婦人科医と関連科の医師が執筆し、各年代の女性に知ってほしい健康情報をお伝えする健康手帳となっております。詳細は右のQRコードからご覧ください。
※QRコードは本紙をご覧ください。

・今村総合病院産婦人科専門医 貴島佳子
「一人でも多くの鹿児島の女性に幸せになって頂きたい」をモットーに、産科・婦人科疾患を中心に患者様に寄り添った診療を行っている優しい先生です。

■公益財団法人慈愛会と垂水市の取組
◇垂水市女性がん検診(個別検診)
本市の子宮頸がん検診の病院検診(個人検診)を、今村総合病院で受診できます。ご予約等必要となりますので、詳細は右記QRコードからご確認ください。
※QRコードは本紙をご覧ください。

◇今村総合病院ホームページでも掲載中!「広報誌 広報たるみず」
広報たるみずに掲載した記事を今村総合病院ホームページでも紹介しております。過去に実施した講演会やコラムについてもご覧になれます。

問合せ:保健課健康増進・元気プロジェクト係
【電話】内線138

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