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自治体の皆さまへ

特集 ひろがれ共生の輪(2)

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鹿児島県 垂水市

■「実態」を聞く
本市では、製造業をはじめ、医療や福祉、農業等様々な職種で外国人が業務に従事しています。その現場の実態はどのようなものでしょうか。ここでは、本市の企業担当者や現在活躍している外国人、さらには、地域で取り組む活動、専門家の声をご紹介いたします。

◆エスオーシー株式会社 工場長 河野和浩(かずひろ)さん
京都府出身の51歳
安定した品質維持と生産性向上の為に日々探究心を持って奮闘中
次世代の管理職育成も大切な仕事
趣味は、ゴルフ・映画鑑賞

「彼らの家のホームパーティーに招待されます。彼らの料理は本当に美味しいですよ」と嬉しそうに話してくれた河野さんに同社での外国人との共生についてお伺いしました。

国柄もあるとは思いますが、とても明るく陽気でコミュニケーション能力が高いと感じます。簡単な日本語はできますし、とても真面目で誠実なので、日本人より集中して仕事に取り組む姿は、他の職員からもリスペクトされていて、プライベートでも仲良く過ごしています。
交通手段が限られているため、休日の過ごし方に制限があるのは少しかわいそうなところです。
市民の皆様におかれましても、ぜひ、アクションをとって地域のイベント等があれば、彼らにも声をかけてほしいです。

◆エスオーシー株式会社
左から
ティンさん
・年齢…30歳
・好きな食べ物…日本の鰻・梨
ナンさん
・年齢…30歳
・好きな食べ物…牛丼・キットカット
クオンさん
・年齢…27歳
・好きな食べ物…マグロの刺身
フンさん
・年齢…33歳
・好きな食べ物…焼肉・寿司

▽ベトナム社会主義共和国
首都はハノイ。面積は約32.9万平方キロメートル(日本から九州を除いた面積と同じ)。人口は約9,620万人。ボビナム(総合武術)が国技。4人いわく、街並みがすごくきれいとのこと。

「ベトナム人はカラオケ好きですよ。お酒を飲んだ後によく歌います」と教えてくれた4人、垂水に来て初めて買った電化製品は、カラオケの機械だったそうです。彼らの感じる垂水市の印象や熱い思い、今後の目標等をお伺いしました。

垂水の印象は、桜島が雄大で、海があって、静かなところです。いま、住んでいる家からも海が見えていて、4人で魚釣りに行きます。(魚釣りはナンさんが1番上手いとのこと)
日本に来て、刺身や寿司も醤油とわさびを付けて食べられるようになりました。大好きな料理のひとつです。
ベトナムと違うところは、交通機関が安心安全なところと野菜等の食材が安いところです。ベトナムには温泉のようなみんなで入浴する文化はないので戸惑いました。
会社の人たちも優しくて、やりがいのある会社を選んで良かったと思っています。
将来、可能であれば、ベトナムに残してきた妻や家族を垂水に連れてきて、ずっと働きながら住みたいと思っています。
それができたら最高です。

◆医療法人浩愛会池田温泉クリニック
左から
ディラさん
・年齢…23歳
・好きなアニメ…葬送のフリーレン
シスカさん
・年齢…22歳
・好きなアニメ…名探偵コナン

▽インドネシア共和国
首都はジャカルタ。面積は約192万平方キロメートル(日本の約5倍)。人口は約2.7億人。バトミントンが国技。2人いわく地方料理である「マサカンパダン」がおすすめとのこと。

「アニメやJPOPで日本語に興味を持つようになりました」と好きな歌のフレーズを美声で教えてくれた2人は、ずっと笑顔でインタビューに応えてくれました。彼女らが日本にきて驚いたこと、業務のやりがい、今後の目標等をお伺いしました。

垂水は海が近く、冬は風が強い日もあるので、気をつけて自転車通勤しています。昨年は、インドネシアでは経験したことのない台風を経験しました。断水や停電になってしまったので、少し怖かったです。
休みの日は、フェリーに乗って鹿児島市内に買い物に行ったり、垂水市立図書館に行ったりします。
私たちは、いま、介護業務に従事しています。夜勤も対応できるようになりました。利用者の方々から昔のお話を聞くことが楽しく、おもしろいです。かごしま弁は、わからないこともありますが、周りの職員等が丁寧に教えてくれます。
働きながら日本語の勉強等を続けて、日本の大学で学びたいと思っています。その後は、日本でずっと暮らしながら働きたいです。

◆牛根地区公民館 館長 井上辰己(たつみ)さん
宮崎県出身の76歳
平成18年に奥様の実家のある牛根地区に移住
趣味は、音楽鑑賞や映画鑑賞

「行事に参加してくださる外国人の皆様は、地元の人たちとともに一生懸命取組み、和気あいあいと活動してくれて、地域の人たちからも高評価です」と笑顔で話してくれた井上辰己さんに同地区での外国人との共生についてお伺いしました。

皆さんもそうだと思いますが、外国人の皆様も慣れない土地で不安に思うこともあるため、地域の人たちの顔を覚えて安心して過ごして欲しい、地域のことを知って欲しいとの思いから、地域のグラウンドゴルフや餅つき大会等に招待したのがきっかけです。
簡単な日常会話はできる外国人ですので、しっかりと挨拶をしてくれますし、地域が明るくなり、地域の防犯活動の面でもとても助かっています。
私は、料理をおすそわけしたり、また、相手の母国のラーメンをいただいたりと新しいコミュニケーションを楽しんでいます。
高齢化が進み、若い力が必要です。そのような中で、外国人の皆様は牛根地区にとって希望の光です。牛根地区の未来が明るくなることを願っています。

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