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[お正月特設記事]干支と垂水人形

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鹿児島県 垂水市

■伝統工芸品「垂水人形」
広報たるみずでは、その年の干支を通じて、垂水人形をご紹介しています。
今年の干支は巳年で、60年に1度の「乙巳(きのとみ)」でもあり、脱皮を繰り返し成長する巳のように、成長する年と言われています。
垂水人形は、素焼きの人形で、こねた粘土を型枠に入れて形を作り、乾燥させたものを素焼きして、それに胡粉(顔料)を塗り、その上に色付けした素朴な人形で、厄災・災難を除け、出世開運、子どもの健やかな成長、幸運を祈願するものです。
その歴史は、文禄・慶長の役のときに、島津義弘が伴い帰った陶工たちが、土人形を制作したのが、垂水人形のおこりと言われています。明治・大正の頃には、冬季農業の副業として隆盛しました。多い時は、垂水麓を中心に20軒ほど製作者がおり、1年間に800個ほど作られ、大隅半島から志布志市方面までも、販路が拡大される人気でしたが、昭和10年頃から作り手が減少し、戦後途絶えてしまいました。
しかし、平成元年、現存している垂水人形の原型や、「帖佐人形」を参考に、中島三郎(さぶろう)氏、中島信夫(のぶお)氏が中心となり復活させました。平成8年には、県の伝統的工芸品に指定されました。
上で紹介している巳年の垂水人形を制作した中島信夫氏は、地域の文化振興等の功績を称え、平成26年に高齢者叙勲・瑞宝双光章を、平成29年に内閣府から「正六位」を授与されています。

▽記事参考
令和3年広報たるみず12月号 第19回たるみず歴史・文化散歩
垂水市文化財保護審議員 川﨑あさ子氏

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