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自治体の皆さまへ

フレイル予防のためのいきいき長生きコラム(8)「あなただけにそっと教える、診察問答」

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鹿児島県屋久島町

小瀬田みんなの診療所院長 肥後尚樹
日常診察で聞かれる質問に対して、実際に私の答えをお伝えします。

(1)「風邪だから、『抗生剤』を出してほしい」
答え:風邪の9割はウイルス感染で、抗生剤は効きません。「芋ほり」に「釣り道具」を持っていくようなものです。検査で細菌感染であれば「抗生剤」は効きます。「念のために飲む」のも良くないです。不必要な抗生剤のせいで、体にいる良い細菌もなくなり、本当に必要な時に抗生剤が効かなく(耐性菌)なりますよ。

(2)「風邪を治すために『点滴』してほしい」
答え:点滴はポカ〇スエットのようなものです。ポカ〇を飲んでも風邪は治らないのと同じですよ。水が飲めない(脱水)のであれば「点滴」しますが、飲めていれば心臓に負担がかかりますよ。栄養と睡眠が一番です。

(3)「グルコサ〇ンやコンドロイ〇ンは膝に効く?」
答え:残念ながら、胃でバラバラに分解されて、膝には届きませんよ。ただ、免疫力が上がる効果などはあるみたいですよ。

(4)「認知症に効く薬を出してほしい」
答え:まずは検査です。治る認知症(頭に水がたまる病気や、甲状腺の病気や、安定剤の副作用、老年性うつ)の人が、私が屋久島に来て20人いましたよ。あと、認知症に効果があると世界的にも論文で証明されているのは「人と話をして、運動して、よく食べて、よく寝る」ですよ。

このコーナーでは、町内の医療機関などから、健康で長生きするための「耳より情報」をお届けします。

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