文字サイズ
自治体の皆さまへ

フレイル予防のためのいきいき長生きコラム(4)

22/35

鹿児島県屋久島町

■「人生の最後の時まで安心して暮らせる地域社会を目指して」
医療法人観音会尾之間診療所院長 杉下智彦
令和4年4月に屋久島に移り住み、屋久島尾之間診療所を承継して1年が経ちました。前任の市地先生ご夫妻はもとより、スタッフや地域の皆さんに支えられて順調に出帆することができました。
私がこの地に憧れて診療を続ける中で驚いたのは、看取られる患者さんよりも、病気や介護を理由にこの地を離れなければならなくなった患者さんが多いことでした。自然であるはずの人生の最後の瞬間に、全く知らない土地に行き、なじみのない風景や食事、人々に囲まれて人生を終える、という理不尽をなんとかしたいと願う毎日です。
「人生の最後の時まで安心して暮らせる地域社会」を目指すためには、病気にならない、悪化しない身体と心のケア、専門的には「フレイル(虚弱性)」の予防による健康寿命の延伸が重要です。フレイルには、身体的(栄養や運動機能の低下)・精神的(記憶力の低下やうつ状態)・社会的(閉じこもりなど)があり、適切な栄養や食事指導、歯科・口腔ケア、コミュニティ活動などを通して、要介護にならない地域全体の体力づくりが重要です。
屋久島町では、高齢者の保健事業と介護予防の一体化事業を推進しています。慢性腎臓病の早期診断や低栄養予防の促進など、私たちの診療所でも住民の皆さんの相談に乗りたいと思っています。

このコーナーでは、町内の医療機関などから、健康で長生きするための「耳より情報」をお届けします。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU