■暮らしの中の民具紹介~ツブロ(粒露)
今も昔も島の人々の暮らしの中で欠くことのできない焼酎。かつてはご法度ながら密かに作られていた時代もありました。
藩政期薩摩藩の文献「三国名勝図会」には「本薩焼酎製法は漢土、琉球を経て伝わり…」とあります。当時南島と薩摩を結ぶ要衝地であった屋久島は、実は焼酎文化上陸の地であったかも知れません。
今回紹介するツブロは正確には「ツブロ式」と呼ばれる古代蒸留器であり、実際に中間集落で使われていたものです。
▽焼酎の作り方
(1)大麦・小麦をセイロで蒸し、ソバ・アワ等を加えてムシロを掛けて3日ほど置く。
(2)サツマイモを煮てつぶし(1)を混ぜて1週間ほど発酵させる。
(3)(2)を釜に入れて炊く。蒸気がツブロに溜まるとコシキに張った水により冷やされ、蒸留水(焼酎)となり管から滴り落ちる。
問合せ:屋久島町歴史民俗資料館
【電話】42-1900
屋久島町宮之浦1593番地(屋久島北分遣所横)
開館時間:9:00~17:00
入館料:大人100円、小中高校生50円(団体割引あり)
町民は入館無料
休館日:月曜日
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