■屋久島先人紀行 島を愛し育み導いた先人を訪ねて
▽岩川與助 明治19年~昭和44年、藍綬褒章・上屋久町名誉町民
明治19年、宮之浦に生まれた岩川與助(いわかわよすけ)氏は、小学校を出るとすぐに郵便局の小使いとして家計のために働きます。やがて大志を抱いて16歳で島を出ると、弁護士の書生をしながら苦学し、実業家への道を歩み始めます。
昭和3年、熊毛地域初の衆議院議員となり、4期に渡って戦前・戦後の政財界で活躍しました。とりわけ故郷屋久島への思いは強く、種子屋久航路の改善、道路整備、安房・宮之浦両川の架橋等の事業に尽力しました。
このような岩川與助氏の功績と人徳を讃え、昭和36年に肖像寿像が作られました。手がけたのは「日本のロダン」と称され、近代日本彫刻の祖を築いた朝倉文夫(あさくらふみお)氏です。岩川與助氏・朝倉文夫氏という二人が歩んだ道は違えども、何か互いに通じ合うものがあったことを感じさせてくれます。それがなにであるか、宮之浦支所跡に立つこの像の前に佇んでみてはどうでしょうか。
問合せ:屋久島町歴史民俗資料館
【電話】42-1900
屋久島町宮之浦1593番地(屋久島北分遣所横)
開館時間:9:00~17:00
入館料:大人100円、小中高校生50円(団体割引あり)
町民は入館無料
休館日:月曜日
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