本町の魚のPRと魚食普及を図る事を目的として、毎月10日(いおの日)を「屋久島の魚を食べる日」として制定しています。魚食普及の取り組みとして、お魚マイスターアドバイザーの川東繭右さんが旬の水産物を紹介します。
■メダイ(タルメ)
大きな目玉が特徴の深海魚メダイ。旬は冬、実は屋久島での水揚げ第2位を誇りながら、その名はあまり知られていません。
冬季に行われる夜ダルメ漁は、針数10~20本の一本釣り、餌はサンマの切り身やイカを使います。水深150m~500mの幅広い遊泳層を狙うため、仕掛けの長さが他よりも長いことが特徴です。屋久島のメダイは大きく、1匹平均4~5kg、最大10kgを超える大物も。近年は高級魚となったメダイですが、その体表は大量の粘液で覆われており、船に付着してすべったり、釣り糸が引けないといった、漁師泣かせの魚でもあります。
臭みがなく、加熱しても硬くならないメダイは、刺身よりも加熱調理に向いています。煮ても焼いても美味しいのですが、メダイ料理の頂点はフライ。身はしっとりと上品な甘さがあり、熱々のフライは噛むと同時に肉汁(魚汁?)がジュワ~っと染み出し、汁を吸った衣の旨味にまた唸ることでしょう。メダイは骨が太いので、小骨を気にすることなく食べられるのも良さのひとつです。
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