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【特集】5期目の町政へ向けて 高岡秀規 徳之島町長

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鹿児島県徳之島町

■まず、5期目にあたってのお気持ちをお聞かせください。
4年に1度の町長選へ毎回緊張感を持って臨んでいます。今回5期目当選となり、身の引き締まる思いでさらに自分磨きに力を注がなければと思っています。自分との戦いに勝つことこそが、5期目に皆さんの期待に応えることだと思います。まずは自分に甘えることなく、しっかりと皆様の期待に応えることをお約束したいと思います。

■これまでの4期16年を振り返っていかがでしたか?
あっという間だったと感じています。
徳之島町長として4期16年を過ごして参りましたが、では目指している地域づくりが進んでいるのかと言いますと、まだ道半ばだという気持ちです。
最初に私が抱いた疑問は、徳之島町は「徳の島」ということで、「徳」について言及されることが多々ありますが、実際にその「『徳』を積み重ねた地域振興ができているのか?」ということであり、そこが私が町政に取り組むスタートでした。
そこでまずは、「待機児童ゼロ」に向けた施策や、「障がい者に優しいまちづくり」のため、植物工場などの障がい者に対する雇用の場を作ってきました。
また、大きな出来事として、市町村合併をしなかった事は重要な決断だったと思います。当時は合併をしなければ生き残れないという風潮があり、私は合併による効果を検証し、経済的なデメリットが大きいと判断して、住民説明会を開きました。合併をしなかったことは正しかったと思っています。
民主党政権当時は、「コンクリートから人へ」と国が政策転換した時期で、公共事業に頼っている町政の経済が大変危機的な状況に陥るのではないかという危機感を持ちました。
そこで農業の6次産業化を目指しました。これによって外貨を稼ぎ、公共事業で失う経済を取り戻そうということです。
また地域振興においては、工場建設等の様々なハード事業ができますが、その運営にあたって成功事例を作るのは「人」です。この人材育成こそが、地域振興の一丁目一番地だと私は今思っています。そこには、若者や島で生まれる子ども達の人材育成、教育に力を入れることこそが、地域振興の第一歩だと私は思います。格差が生じないように、町として最先端の教育環境を作ろうと現在進めているところです。
繰り返しになりますが、16年を振り返ってまだまだ道半ばです。新たな時代への政策転換が必要であると感じていますし、地域間競争も今後さらに激しくなりますから、これまで以上の努力が必要であると考えています。

■5期目はどのような町政にしたいとお考えですか?
今までに前例がないこと、これまでの常識から一歩踏み出した大胆な政策が必要だと考えています。
新たな事業や政策では、先入観や前例に従う消極的なものでは、成功事例は作れないと私は思っています。なぜならば、これまでやってきたことで成功事例が作れるのであれば、今まさに成功の中にいるはずなんです。人口が減少し、経済的に疲弊している状態で今後の日本経済を支えるためには、地域の活性化こそが一番重要です。そのためには、前例のないこと、常識にとらわれない大胆な政策が必要だと思いますので、5期目では今までの考え方を全てゼロにして、新しい時代へ向けた政策を行っていきたいと思っています。AIやSNS等のデジタルツールを使った交流人口の増加や、1次産業、2次産業の6次産業化についてもしっかりと拡充していきます。
そして今後一番懸念されることは、地球環境の問題だと思います。これまで農業や他の産業が生産性や経済を優先にしたものが多かったのではないかと思いますが、今後は「環境に優しい」ということをテーマにしながら、農業振興や6次産業化など、産業育成を環境に配慮したものにしなければならないと考えています。新たに政策転換を図っていきます。

■最後に、町民の皆様へメッセージをお願いします。
地域振興は、町民の皆様のご理解とご協力が必要不可欠です。皆様のご協力を得るためにも、町民の期待に応える、そして町民の要望にしっかりと向き合っていくということが必要だと思っています。ですから皆様には、遠慮なく町政に対しての要望と、そしてまた町が行おうとしてる施策について一緒になって考えていけたらありがたいと思います。
誠心誠意頑張って参りますので、今後も町民の皆様のご指導、ご鞭撻を心からお願いいたします。

高岡 秀規(63)
徳之島町亀津出身。玉川大学農学部卒。
1997年7月~2005年3月まで徳之島町議会議員。2007年7月に徳之島町長選挙に初当選。当選5回。県町村会会長。

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