姉妹都市交流の一環で千歳市と指宿市は職員の人事交流を行っています。それぞれのまちで1年間奮闘する職員をご紹介します。
皆さんこんにちは。早いもので3月になり、交流期間も終わろうとしています。帰宅を促す夕方のチャイムを聞くと「私もそろそろ帰らなきゃいけないのか…」と寂しくなるようになりました。すっかり移住した気持ちでいたので千歳へ戻る実感が湧きません。指宿に来たのがつい昨日のことのようです。
千歳から指宿に来て、「財政」という数字で答えを導く仕事から「観光」という絶対の正解がない仕事になりました。私の担当は新しい指宿のキャッチコピーとロゴマークの制作です。私自身も悩み考え、たくさんの方の意見を基に選んだのが「レトロピカル指宿」でした。観光業は、立ち上げた企画で成功を積み重ねて「やって正解だった」と言える結果に近づけていく仕事だと思います。1年は短く、「成功させて正解にしていく」ことを私は後に任せて去ることになります。「レトロピカル指宿」が今後どのような道をたどるのか、その経過に携わる機会が少なくなるのは歯がゆいですが、日本有数の観光地である指宿で「企画」に携わり、同じ観光課の方々がさまざまな業務で「正解にしていく」過程を間近で見てきた経験は答えのない仕事への向き合い方の基礎になりました。この基礎を初心に、歯がゆさを動力に据えて千歳での業務に取り組みながら、機会を見て「レトロピカル指宿」が一歩でも正解に近づく足がかりになることができればと思います。
さて、指宿の皆さんへお話ができるのも今回が最後になります。頭によぎるのは別れの寂しさばかりですが、唯一の楽しみは桜を2度楽しめることでしょうか。3月末に指宿-千歳間を移動すると桜前線を跨ぐことになります。昨年はどちらの桜も見ることができなかったので今回は両方楽しめそうです。春の便りとともに北海道へ戻ることになりますが、写真に映っている最愛の同期たちをはじめ、本当に豊かな縁に恵まれた1年間でした。このつながりをより深めるため、心落ち着く時間を過ごすため、大好きな指宿に時々帰ってくるつもりです。働く場所は変わりますが、今後も変わらず両市の発展の一助となれるよう尽力してまいります。1年間ありがとうございました。またね!
指宿市観光課観光企画係 小嶋 緑野(こじま りょくの)主事
“ありがとう”。今、私が一番に思い付く言葉です。私は、地球温暖化を防止するためのカーボンニュートラルの推進や普及啓発活動に携わり、市民団体と協働して、未来を担う子どもたちへその重要性を伝えるための「小中学校での出前授業」プログラムの作成や授業を担いました。テーマは業務多忙な学校の先生方の負担を増やさずに授業を行うことです。団体や教育現場との打ち合わせや会議での説明などを重ね、先生の代わりに市民団体が行う授業を実現させました。子どもたちは授業中、地球温暖化を“自分ごと”として楽しく真剣に考えてくれていました。
1年間という短い期間にも関わらず「失敗を恐れずに挑戦を」の言葉と共に千歳市職員の一員として業務を任せてくれ、チームワークを大事にしながら一緒に働いた環境課の最高の仲間に感謝いたします。千歳市役所の大好きな自慢の同期(本紙写真)や友達、他部署の方々といった奇跡的に出会った最高の仲間と一緒に見た景色や思い出は一生物の財産であり“ズッ友案件”です。
この交流まで“いぶすき”以外での居住経験が一度もなかった私が指宿市民の皆さんへ伝えたい事は外から見た“素晴らしき世界”も重要であることです。“いぶすき”の温かい風を感じ、今までよりもいぶすきを“なまら”好きになりました。今後も“ちとせといぶすきの人でつながる”ことを願い、私も力を尽くします。桜の足音が聞こえ始める今、“サヨナラの意味”を感じ、最後に一言。
“ありがとう みんなといた すべての奇蹟に”
千歳市環境課環境計画係兼主査付(カーボンニュートラル推進担当)田中 蓮(たなか れん)主事
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