令和3年度から令和5年度の3年間、市町村振興宝くじ助成事業を活用して進めてきた関係人口創出事業「ひおきとプロジェクト」。ひおきカメカメ団(ファンクラブ)の登録者は350人を超え、お試し住宅カメハウスの利用も令和5年度の1年間で延2700人の利用があり多くの方との関係づくり・関係深化が図られています。インターネットをフル活用した本プロジェクトは情報発信も好調でブログは月に1万2千PVを超えており、LINEでの定期配信登録も1万人を突破しています。今回は、令和5年度に行われた「黒川どんげえ」のDIY講座事業と今年度導入を目指す「地域通貨:まちのコイン」について紹介します。
■住民で仕上げた黒川どんげえ
日置市内には、お試し住宅カメハウス(以下「カメハウス」)が5カ所あり、ひおきカメカメ団(以下「カメカメ団」)の団員が宿泊滞在に活用し、また日中借り上げてイベントを開催するなど活用が広がっています。
このカメハウスのひとつ「黒川どんげえ」は吹上町伊作地区にある大きな武家屋敷で、今では戦国島津ゆかりの地である日置市を象徴する拠点となっています。地域のかたがたの想いも強く、黒川どんげえ立ち上げの際多くの地域住民がDIYリフォームに参加し協力しています。
■DIYイベントで機能強化
令和5年度、DIY講座事業を活用し外用トイレの増築と外壁のリフォーム、縁側の床貼り、ステージ兼ウッドデッキの製作などに取り組みました。本事業は、県産木材を活用したDIYイベントでお試し住宅の機能強化を図るもの。黒川どんげえのDIYイベントには、多くの地域住民が参加していましたが、特に印象的だったのは子供たちが多く参加していたことです。
■子供の愛着形成につながる
黒川どんげえを運営する伊作GOわっぜえ会の会員もびっくりする子供たちの吸収力。あっという間にくぎ打ちやインパクトドライバーの使い方をマスターしていました。それぞれ大人がビスを1本1本渡す光景はまるで棟梁と弟子のよう。子供たちは終始夢中になって作業に取り組み、出来上がりに満足していました。自分が製作に携わった場所でイベントが開催される。黒川どんげえが特別な場所に生まれ変わった瞬間です。
■今後は広くDIYを普及
令和5年度までは、カメハウスを対象として進めてきたDIYリフォームイベント(実証実験)ですが次の3つの効果が期待できると考えています。
(1)DIYリフォームの技能習得
(2)空き家活用の機運の醸成
(3)地域の愛着形成と仲間づくり
このようなことから、令和6年度からは宿泊施設や多拠点住宅を対象とした「DIYイベント補助事業」を新設いたしました。事業募集は5月末に行う予定です。
■「想い」が循環する楽しみを
関係人口創出事業を進める狙いは「市外の人たちと深くつながる」ことであり、その先には「日置市を応援してほしい」「日置市に住んでほしい」という想いも存在しています。そのような関係性になるためには楽しく関わり続けられることが必要だと考え、市外の人も市民もみんなで楽しみながらつながりづくりができないかと模索し続けてきました。
日置市に住むかたがたやお店、企業のユニークなサービスや主体的な取り組みを引き出し、市内外のかたがたとつながる仕組みを作りたいと考え、着目したのが「コミュニティ通貨(地域通貨)」アプリ「まちのコイン」です。法定通貨と連動していないので手軽に取り組むことができ、自由な発想で「あげる」「もらう」仕組みづくりが可能です。日置市オリジナルの使い方や価値観を作り上げる楽しみもあります。
「楽しみたい」「楽しんでもらいたい」「力を借りたい」「ありがとう」などの「想い」を循環させるアイテムになりえるまちのコイン。導入を目指して現在寄付(クラウドファンディング)を募っています。
みなさんぜひご協力をお願いします!
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