国際交流だより

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■韓国では国の行政機関の庁舎が首都圏にない!?
アニョハセヨ〜!国際交流員のアルムです。早速クイズです!日本では官公庁街として東京の霞が関が有名ですが、韓国の官公庁街はどこにあるでしょうか?正解は、「世宗(セジョン)特別自治市」です!そうです、ソウルではないのです!韓国には、「部」という日本の「省」にあたる国の行政機関が19部ありますが、首都であるソウルに庁舎を置いているのは、その内のたった4部しかありません。19部のうち、なんと14部が韓国の真ん中に位置している「世宗特別自治市」にあるのです。
「世宗特別自治市(以下「世宗市」とする)」は2012年に発足した、韓国の歴史の中で類を見ない明確な目的と計画をもって立てられた新しい都市です。
2002年、当時大統領選に出馬したノ・ムヒョン元大統領が、首都圏に集中している行政機関を地方に移すというマニフェストを掲げたことから世宗市の歴史は始まります。
行政機関を移転させる理由としては、首都圏過密化の緩和と国土の均衡ある発展、そして現在、韓国と戦争中の北朝鮮がソウルおよび首都圏に近かったため、侵攻に備える必要があったことなどが挙げられます。
それから10年後の2012年7月1日、世宗市が発足します。世宗という名前は韓国の文字「ハングル」を作った朝鮮時代の王様「世宗大王」から名付けられました。
移転当時、世宗市の人口は約11万3千人でしたが、現在は約38万9千人で3倍以上増加しました。行政機関移転計画を発表した2004年当時、新しい都市(現在の世宗市)を建設する予定地域には田んぼしかなく、「こんなところに行政機関を移すのか?」と、みんな想像することができませんでした。それが今や、高層ビルやマンションがずらりと立ち並ぶ迫力ある街並みを誇り、世宗市は「大韓民国史上最大規模の新都市」と呼ばれています。
少子高齢化が社会問題となっている韓国において、世宗市の人口は珍しく現在も増えつつあり、全国で唯一、平均年齢が30代という「若者の街」として成長しています。
今はただ物理的に街の規模を大きくするだけではなく、博物館や植物園、公園など街の質を向上させるための都市建設が行われています。
いつか韓国に行かれたら韓国第2の首都と呼ばれる「世宗」にも足を運んでみてはいかがでしょうか?

国際交流員　アルムさん