■#35 対話の文化をつくる
○くさの根対話、今年は各種団体の皆さまと
市長就任後に、自治会単位での対話会を開始し、昨年春の段階で176の自治会すべてを回り終え、今年度は各種団体との対話会を開催しています。
今年の1月は、市の文化協会や保護司会、歯科医師会の皆さまとの対話を行いました。今年度も、まだ複数の団体との対話会が残っています。今日は、対話の場を持つ際に、私が意識していることをご紹介させていただきます。
私は市長に就任するまでの10年間で、県内各地のまちづくりに関わり、対話の場を通して、各地域で小さな一歩が生まれる瞬間に立ち会ってきました。まちづくりは、行政「だけ」、民間「だけ」で担えるものではありません。多様な立場の人たちが一歩ずつ歩み寄り、対等な立場でお互いに共感しあいながら対話を重ねる中で、少しずつ動いていくものだと感じています。
○対話の場を作るときに意識すること
対話から方向性を練り上げていくには、相応の時間が必要です。対話の場を設計し、運営するにあたっては、(1)結果を急ぎ過ぎない、(2)結論を急ぎ過ぎない、(3)当事者としての意思や思いを最大限尊重する、といった点を意識するようにしています。
一方で、行政のトップとしては、「じっくり対話しましょう」とは言っていられない案件も多くあります。迅速な意思決定が求められる場面や、結果を早期に求められる事案もたくさんあります。結果として、行政執行権者としてのスピード感覚と、対話文化の醸成を担う市民としての感覚を行き来しつつ、バランスをとりながら各場面に対応することになります。
今年も、多くの皆さまと対話の場を持ちたいと思っています。参加にあたっては、お一人お一人が「参加してよかった」と思える場づくりを意識したいと思っておりますので、皆さまよろしくお願いいたします。
日置市長 永山由高
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