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人のとなりに

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鹿児島県 薩摩川内市

野村輝(のむられお)さん(12歳)

世界中で大人気のスポーツ、サッカー。世代や人種を問わず、多くの人から愛されているスポーツの一つです。
今回は、サッカー強豪国の一つであるスペインに、単身で挑戦する一人の小学生の思いに寄り添います。

■サッカーとの出会い
「幼馴染の影響で、小学1年生の時にサッカーを始めた」と話すのは平佐西小学校6年生の野村輝さん。3歳の時から自宅の庭などでボールを蹴ることが好きで、ボールに触れていたようですが、本格的にサッカーを始めたのは小学生になってから。
当時小学1年生だった野村さんは、現在所属しているHenry Kagoshima(アンリかごしま)FCに体験入団した際、6年生の先輩たちに憧れてサッカー人生をスタートさせました。

■自分をレベルアップさせるために
テレビで海外サッカーの試合を見ていた野村さんは、選手のスピードの速さやパスの精度の高さに違いを感じたそう。もっとレベルアップしないといけないと思い、横浜で行われた合宿に1人で参加しました。合宿中のコーチは全員スペイン人で、今までとは全く違う方法で練習や試合が行われたそうです。その経験から、海外でサッカーを学びたいと思っていたところ、見学に来ていたチームの方から声が掛かったことが、海外に挑戦するきっかけの一つとなりました。その後、11歳以下の日本代表に選出され国際試合にキャプテンとして出場しました。そして、小学6年生の夏、1カ月間でフランス、モナコ、スペインでプロチーム下部組織の練習に参加し、ボールを止める、蹴る、パスなどの基本を学びました。

■決意を胸に単身スペインへ
スペインのプロサッカーチームであるブルゴスCFの下部組織と、その傘下チームであるブルゴスUDの2チームと契約を結び、4月から単身スペインへ渡る野村さん。他の国でもサッカーをしましたが、スペインに行くことを決意した最大の理由は、スペインで主流のプレースタイルが自分にマッチしていたからだそうです。そのプレースタイルとは、頭を使うサッカー。「外国人と日本人では体格差もある。本場のスペインで頭を使ったサッカーを学びたい」と話します。
小学2年生の時からすでに自分のプレースタイルに気付き、世界を見据えてプレーしていたと話す野村さん。さらに、現地で一緒に練習をしたプレイヤーと関係が良好だったことも両チームに入団する決め手となったようです。

■努力を惜しまない
座右の銘は「愚公移山(ぐこういざん)」。何事にも根気よく努力を続ければ最後には成功することのたとえです。小学2年生で「僕には努力しかない」と自覚したそう。海外選手との体格差を埋めるために体づくりを行ったり、普段の練習以外での自主練習、動画を聞き流してスペイン語の勉強をしたりと、その言葉通り努力を続けています。また、スペイン語に慣れるため、スペインに渡ってからは公立の学校に入学し、現地の子どもたちと一緒に授業を受けるそうです。全てはサッカーの技術を上達させるため。「サッカーが大好きで、海外のサッカーチームの入場曲を聞いたり、試合を見たりといつもサッカーのことを考えている」と言います。
将来は「キャプテンとしてチームを引っ張っていけるような選手になり、日本人初のバロンドール賞を取りたい」と話します。
「楽しみなことは、生で試合を見ること。言葉の面で不安なことはあるけれど、初心を忘れずに頑張りたい」と話す野村さんは、今日も将来の夢に向かって走り続けます。

◇「人のとなりに」とは…
文字通り、その人の隣にいて、思いに寄り添うことや人柄を表す言葉「人となり」をイメージしたコーナーで、人物や活動の紹介だけでなく、その人の思いにスポットを当てることを目的としています。

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