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人のとなりに

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鹿児島県 薩摩川内市

小野田曜(おのだあきら)さん

人と人をつなぐ大切な場所、川内駅。令和6年に開業110周年、新幹線開通20周年を迎えます。
今回は、節目を目前に控える川内駅の駅長の思いに寄り添います。

「子どもの頃は、ラグビー選手になるのが夢でした」と話すのは、川内駅で駅長を務める小野田曜さん。川内駅の駅長として今年で3年目を迎えます。7歳からラグビーを始めて、高校1・2年生では、全国高等学校ラグビーフットボール大会、通称「花園」へ出場した経験もあるスポーツマンです。

■入社して気付いた楽しさ
~ラグビーがつないだ縁~
入社のきっかけは、JR九州のラグビー部へ強く勧誘を受けたことだと言う小野田さん。「社会人になってもラグビーを続けたかったので、その勧誘が決め手になりました」と話します。入社してから、「鉄道」のイメージしかなかったJRが、駅ビルの管理や事業開発などさまざまな事業を行っていることを知ったそうです。「入社当初は、門司駅で駅員として3年勤め、その後、社員研修センターへ配属になりました。新規採用職員の配属先の決定などを行う中で、それぞれの事業がどんなことをしているのか分かり、その幅広さに楽しさを見つけた」と言います。

■駅長として
出身は福岡県。初めての県外勤務が川内駅になったそうです。駅長として勤めるのは2駅目で、プレッシャーよりも新しい場所で働けることが楽しみだったとのこと。本市の印象を聞くと、「この場所に来て、最初に思ったのは、駅前の通りに電柱が無くて、すごく見通しが良いということ。海も近くにあり山や川、島など豊かな自然に加えて、たくさんの飲食店もある。きれいな空気、おいしいものに囲まれ、のんびりできるまちに来たなと。この環境に影響されてか、人も優しく穏やかですね。大雨で電車が止まった時も、『危ないから仕方ないよね』と理解を示してくれます。市全体の時間の流れがゆっくりで、人々の気持ちに余裕があると感じます。駅長として、そのような空気を保ち続けられるよう、安全・安心を第一に、人々に親しみを持ってもらえるよう、務めたいです」と話してくれました。

■人をつなぐ
新型コロナウイルス感染症の影響で、さまざまな場面で規制があり、駅も閑散としていました。最近、少しずつ緩和され始めたことで、孫を迎えに来るおじいちゃん・おばあちゃんの姿や家族「全員」で迎えに来る様子を見ることが増えたそうです。「中には、改札口まで歩いているところを動画で撮ったり、姿が見えて涙を流したりする人もいます。改めて、『駅って人をつなぐ大切な場所だ』と実感しています」と、当たり前のありがたさを教えてくれました。

■これからの川内駅
これからの川内駅の役割について尋ねると、「『地域の拠り所』になりたい」と話します。「SSプラザせんだいや駅前の広場を活用して、地域の方々と一体となってイベントを開催したり、川内駅着地型のツアーを組んだりなど、鉄道に乗らなくても、川内駅に人が集まる仕組みを作りたい。そして集まった人たちにSNSなどで周知してもらい、本市を知ってもらえるような働き掛けを行いたい。何事も、やらないで後悔するより、やってみて次につなげる方がいいでしょ?」と話す小野田さんは、今日もトライアル&エラーの精神で前進するのみです。

▼「人のとなりに」とは…
文字通り、その人の隣にいて、思いに寄り添うことや人柄を表す言葉「人となり」をイメージしたコーナーで、人物や活動の紹介だけでなく、その人の思いにスポットを当てることを目的としています。

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