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人のとなりに

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鹿児島県 薩摩川内市

岡本真弓(おかもとまゆみ)さん
市民の安全安心を第一に考え、日々の業務に取り組む警察官。故郷に赴任し、地域のために日々汗を流す薩摩川内警察署交通課長の思いに寄り添います。

■きっかけと続ける理由
「損得抜きで、人のためになる仕事がしたかった」と話すのは、薩摩川内警察署で交通課長を務める岡本真弓さん。「母に採用試験を受けてみたらと勧められた」ことが警察官になるきっかけだったそうです。警察官として働き始めた新人時代に、とある事件のご家族からもらった「私たちは警察に救われた。警察官を続けてください」という言葉が警察官を続ける理由の一つだと言います。
この言葉が心の支えとなっており、1年に1度、事件発生日には必ず思い出し、原点回帰して来たそうです。

■ホームグラウンドで
本市は「自分のホームグラウンド」と話す岡本さん。同級生と一緒に仕事をすることもあり、本音で話すことができるため、安心感があり、今までで一番仕事が楽しいそうです。
また、「地元だと土地勘があるので、危険箇所や注意が必要なところも把握しやすい」という強みもあります。高齢者の交通安全教室では、「良かったよ」と声を掛けられることもあり、地元だからこそ「この町の安全を守りたい」と思う気持ちが、より一層強くなるそうです。

■警察官として
交通課長として、交通事故防止の講習をする機会も多く、事故防止のために大切なことは、「事故を起こしたくない理由を考えてもらうこと」だそう。
「交通事故を起こしたくて起こしている人はいない。でも、『起こしたくない』という理由を明確に意識することで、より具体的に事故を防止する行動をするようになる」と言います。
例えば、「大切な人」を強く意識してもらうために、次のことを想像してもらいます。「あなたに残された時間があと10分しかないとしたら、誰にどんなメッセージを最期に送りますか」
大切な人をどれだけ大切に思っているか、はっきり意識すれば、絶対に交通事故を起こしたくないと思うはず。「事故を起こしたくない理由を明確に意識してほしい」と話します。

■互いに手を取り合って
本市では、川内大綱引と薩摩川内はんや祭りが国道3号で開催されます。メインストリートを交通規制することはとても大変なことなのだとか。
4年ぶりに開催された川内大綱引では、市民の安全を守るため、その特徴と、警戒警備のポイントをまとめた資料を一から作成し、事前に安全確認や渋滞対策で交通流をシミュレーションするなど、「できる準備は全てした。それでも、想定外のことが起こる可能性もあるので、気が抜けなかった」そうです。
「イベントの成功は、安全の上にしか成立しない。運営側も警察側もイベントを成功させたい気持ちは同じ。同じ目標に向かって連携して、一緒に成功させたい」と話してくれました。

■地域の方々への思い
「交通事故は1秒あれば防ぐことができる。その1秒は、車間距離を広く取ることやスピードを出し過ぎないこと、そして『事故を起こしたくない理由』を明確にすることで生み出せる」と話します。また、「みんなが安全に過ごせる町であってほしい」と願い、県内の小学生が作った詩を紹介してくれました。
「ぼくのお母さんは100てんよりもはなまるよりも『ただいまが一ばんうれしい』だって」
帰りを待つ大切な人に、毎日当たり前に「ただいま」が言える町になるよう、岡本さんは今日も市民の安全を守ります。

◇「人のとなりに」とは…
文字通り、その人の隣にいて、思いに寄り添うことや人柄を表す言葉「人となり」をイメージしたコーナーで、人物や活動の紹介だけでなく、その人の思いにスポットを当てることを目的としています。

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